アジア旅行記 【2】 2003年8〜9月
衝撃告白!スーワイっ!レディーボーイ(バンコク)
 ある日の午後。たまたま入ったカフェで、隣に座った日本のオジサン達が面白そうな話しをしている。腰を低くして話し掛けてみると、いろいろと情報を教えてくれた。

 この人たちは旅行者じゃなくてバンコクで働くどっかの日本企業の駐在員だった。どおりで情報がディープだ。
 そしてしばらく夜の街の遊び方というものを、延々と披露してくれた。
 そしてオレは「初心者向け」という、噂のナイトスポット・ナナプラザへ行ってみた。

 着くなり、中庭を囲みUの字になった3階ほどの建物に、怪しげなネオンを放つ無数の店が密集している様に圧倒される。
 それぞれの中では、若い子が踊っているのを見世物にしていて、指名すれば一緒に飲めるという所だ。(交渉次第でその先があるようだが)、あの駐在員のオッチャンの情報によると、1Fは美人が多いけど、上の階は化け物とのこと、なんともわかりやすい仕組みだ・・・。

 各お店は入って出るだけならタダだし、一杯飲んでくつろぐだけなら、100バーツ(300円)なので、いくつかの店を回った。そして1時間ほど経った後、「キレイなオカマがいる店がある」という情報を得て、怖いもの見たさで1Fのオブセッションという店に向かった。

 店の前に来ると、躊躇する間もなく手を引かれ、引きずり込まれてしまう。「おいおいっ!」
 そしてそのまま強引に席に座らされ、背の高い4、5人がどっと俺の周りに詰め掛けてくる。そのウチの一人は、なんとズボンの上から俺の局所を触ってくる始末!うわ〜っ、こいつら男だから力も強ぇえ〜!

 そして何やらタイ語でたたみかけてくるのだけれども、あんまりしつこいのでイラついてきたので、「ドケっ!」と不快感をあらわにすると、何人かは散っていった。

 ふ〜っ、やっと落ち着いた。

 そしてちょっと暗すぎる店内に、やっと目が順応してくる。

 そして、傍らにいたオカマ(女の子?)に目をやると・・・・



 ええええっ!!!



 う、美しいじゃないか!!

 え??これがホントにオカマなの??オトコなの??

 思わずスーワイ(キレイ)を連発すると、にっこりと笑っている。それまたナーラック(かわいい)だった。信じられない。アンビリーバボー!

 顔のタイプ、なんだろう?たとえるなら、北斗の拳に出てくるシンとかレイとかって感じだろうか?女じゃないけど(笑)。

 さらに、背の高い女性がタイプの自分は余計にドキドキした。

 人間って男の方が実はキレイだったんだ・・・

 一瞬でもそう思ってしまった自分はヘンタイなのか?

 あ、頭を冷やそう。一旦、店を出た。

 しかしこの後、オカマバーじゃないところに行ったのに、全然ショーが面白く感じられなかったので、またまたオブセッションに舞い戻ってしまったのだ。ヤ、ヤバいぞ、オレ!

 今度は冷静に見よう。う〜ん、半分くらいは「気持ち悪い系」に走っているオトコだけれども、何人かは、どう見てもオトコには見えないヤツがいる。う〜む。
 多分100%オカマじゃなくて、女の子も混じっているのだろうと思った。
 そしてその推測は当たっていた。店員の人を横に座らせて、「どれがオトコでどれがオンナ?」と聞くと意外にもちゃんと教えてくれたのだ。
 しかし、その中の3人ほどのオトコは、本当にキレイなのだ。背が170くらいあるし、声も高くはないので、間違いなくオトコだ。そのうちの一人がさっきオレの横に座っていたヤツだ。



 ある意味ショッキングな体験をした自分は、複雑な気持ちで帰りのタクシーの運ちゃんに、そのことを吐露すると、「タイのレディーボーイはビューティフルだろう!」とガハハハと笑っていた。しかし、それに応じることもなく、悶々と考えるオレなのであった・・・


 後日、カオサンの日本人が集まる宿で、その筋に詳しい人に出会った。彼によると、あの店はほとんどが整形美人で、整形見本市みたいなとこらしいということだった。なるほど、うなずける。

 後から振り返ってみても、あの店は楽しい店だったように思う。多少、度が過ぎてもオカマってサービス精神が旺盛で、話を盛り上げるのがウマい。

 店に来る客は白人のオッサンが多いのだが、たまに女性も客としてくるのもうなずける店なのだ。もはや「タイ名物」となっているレディーボーイ、必見かも。


【オマケ:なぜタイにはオカマが多いのか?】
 バンコクにいると、本当にオカマが多いな、と実感することが多い。そして誰しもが思うのが「なんぜこんなにオカマが多いの?」ということ。それには諸説があるようだ。

 まずは、世界中のバックパッカー(貧乏旅行者)が集まるバンコクには、世界中からゲイも集まっている。需要があるから供給も多いのだ、という説。

 そしてもう1つの説は、タイでは自分の子供に手に職をつけさせようと、美容師の勉強をさせる親が多く、美を追求しすぎたあまり、また親も寛容なので、オカマになったという説。

 何が真相なのかは、結局わからなかったが、タイのオカマは「オカマ」ではなく「レディーボーイ」という違う呼称で言われるべき異質のものだと感じた。性同一性障害などというものではなく、ファッションとしてオンナを演じているように自分には映った。美しく装うことに命をかけ、それで生計を立てている人の数は世界一なのではないか?


<< 前の日記 次の日記 >>

奈良の古建築と空間 Rainy Sanctuary

奈良のお寺 - Rainy Sanctuary