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土曜9時日テレ枠(現在は『向井荒太の動物日記・愛犬ロシナンテの災難』を放映中)で、ジョージアCMのプロットをそっくり頂いたドラマをやるんだそうだ。ジョージアのCMといえば、ヤケに説明臭いウルフルズ・トータス松本の唄声に乗って、サラリーマン姿のダウンタウン濱田が様々な“ヘコミ”に遭遇してはジョージアに癒される・・・というドラマ仕立てのコマーシャルである。 “ドラマ仕立てのCM”→“2時間ドラマ”というのは枚挙にいとまが無いし、いくらオリジナリティが無さ過ぎるとは言っても、海外ドラマや映画の安易な焼き直しに比べればまだマシな部類に入るんだろうとは思う。 しかし、「吉本人気タレントを多数動員して」という煽りがどうにも気にかかってならない。 DT(ダウンタウン)以外のレギュラーが間勘平・藤井隆・山田花子・清水圭辺りでは、“吉本総動員”というには、流石に少し弱過ぎる。局側にしてみれば、どうせ“吉本ブランド”を徹底して使うのであれば、『ぐるナイ』『ナイナイサイズ』と2本もレギュラーを持つナイナイも担ぎ出したい処であろう。 だが・・・。 ダウンタウン松本は、かつてナイナイ岡村に土下座を強要した・・・らしい。 松本が自著の中で、ナイナイをカス呼ばわりしてこき下ろした(これは事実)のが発端。その遺恨があったのか、頭を丸坊主にした松本に対し岡村がラジオで、 「芸人が頭丸めて笑いを取ろうなんてアカン」 と痛烈な返礼(これも事実)。これを耳にした松本が激怒し、岡村を呼び出して土下座させた・・・んだとか。それ以来松本と岡村は犬猿の仲で、何があっても決して同じ番組には出ないらしい。土下座が嘘か本当かは都市伝説に近いものもあるが、 「そういえば、ダウンタウンとナイナイがスペシャル番組等で同席している姿はあまり記憶に無い」 と膝を打つ人も少なくないのではなかろうか。 ちなみに、松本人志にはもう1つ土下座伝説がある。彼愛用のジャージがダサい、とこき下ろした爆笑問題の太田も、岡村同様土下座の洗礼を受けたんだとか。実はその爆笑問題、一見意外だがナイナイとは仲が良い。ナイナイANNには一時期“爆笑田中問題”というコーナーまであった位だ。 お笑いのスタイルも違うしレギュラー番組もかぶらない、一見繋がりの良く見えないこの交友関係も、松本土下座伝説を考えると非常に得心が行く。つまり、“共通の敵は人を仲間どうしにする”というアレである。 一方。 今やすっかり棚に上げられた(=現役感の薄い)きよし三枝(昨今のこの二人の佇まいは、ある意味大橋巨泉的でさえある)を他所に、吉本を実質的に支えている明石家さんま。このヒト実は、ナイナイが大のお気に入りなんである。何せ、あれだけ「自分大好き」を標榜して止まないくせに(元妻に告げられた離婚の原因が、「自分の出演番組を夜通しビデオで見てる姿が気持ち悪いから」だってんだから筋金入り)、わざわざナイナイの番組をチェックした上に、岡村宅へホットラインでダメ出しの電話を入れるんだとか。この話は、『明石家マンション物語』と『めちゃイケ!』のクロスオーバー企画(<こういう企画があること自体、既に両者の関係がそこはかとなく判る訳だが)の中で岡村がかなり素でボヤいていたので、かなり確実な実話だと思われる。また、たとえこの話がお笑い芸人にありがちな誇張であったとしても、矢部の真似をする(がどうも微妙に似ていない)さんまの姿を最近やたらと見かけるのは、少しでも注意してさんまの番組を見ていれば自明の事実だ。 おまけにこのさんま、DTがジョージアCMに出演する以前から、ネスカフェの缶コーヒーのイメージキャラクタを務めていた。同じ事務所で実質的な稼ぎ頭を争うタレントが、完全に同業CMでバッティングしているのである。“土下座伝説”のような因縁の有無はともかく、さんまとダウンタウンの二人が、彼とナイナイとがそうであるような蜜月関係にあるとは考え難い。 そういった訳で、最近のワタシには、テレビで吉本のメンバーを見ると、ついつい 「コイツはDT派?さんま=ナイナイ派?」 と派閥に置き換えて観てしまうという悪い癖がついている。 これがドラマであるならば、キャスティングはあくまでも製作側の主導なので、派閥的な感覚は想起しくい。現に、『ラブ・コンプレックス』に於いては、かつて恋愛関係を噂され既に破局久しいりょうと反町隆史が共演していたほどである。しかし、しばしば番組タイトルに芸人の名前が冠せられる、という事実からも判るように、お笑い・バラエティという番組形態では、あくまで 「核となる売れっ子芸人」 が全ての中心だ。そして、大概の場合、周辺のキャスティングに関する決定権は、この中心となる売れっ子芸人が握っているのであ(ろうと推察され)る。売れっ子芸人は自分がやりやすい若手を使いたいし、一方で製作側としては、その芸人がやりやすい環境で実力を発揮してくれる事こそが好ましい状態であるからだ(もちろん、スポンサーの意向などにより、必ずしも“中心芸人”のワガママが通るとは限らないだろうが・・・)。 で、こういう観点でテレビを見ていると、これがまた非常にビミョーなんだなぁ・・・。 『笑いのじかん2』終了以来、ダウンタウン離れが激しい今田耕司。今年の正月旅行も松本の御供はしなかった模様だし、関西は判らないが、関東地方では既にDTとのレギュラーは1本も無い状況である。その一方で、『明石家マンション物語』の中核レギュラーとして活躍しているのは周知の通り。また、冒頭に書いた“ジョージアドラマ”にも出演の予定は無い。このことから、今田は現在“さんま派”への乗り換えを目指して活動中、と言えるのではないだろうか。 ところが、“Wコージ”としてコンビを組んでいた(?)相方の東野幸治は、まだ旗色を鮮明にし兼ねている風情が見える。『明石家マンション・・・』トークコーナーのレギュラーでもあり、 「“東野幸治”ではインパクトが無さ過ぎる」 とさんまの計らいで新しい芸名(“バッテリー幸治”、命名者は桂三枝。しかし定着せんなぁ)まで貰っているにも関わらず、今田と違って彼は“ジョージアドラマ”へのレギュラー出演が決定しているのだ。 思うに、彼の場合、『踊る!ほっとけさん』レギュラーなどの新喜劇系の繋がりが残っているため、活動をほぼ関東に固定したさんま派に完全に属するのは厳しいのではなかろうか。DT派の場合、本人たちこそ成城に家を建てるの何のと騒いでいるが、藤井隆や木村祐一などが絡んでいる関係で、(少なくともさんまに比べれば)比較的関西に影響力を残していることが推測される。独り身の今田耕司と違い、ヨメの実家が関西圏でもある東野幸治としては、地元とのパイプは残しておきたい処なのであろう。 しかし、上記の二人はまだいい。 派閥と言っても、さんまに関して言えば、私が穿った見方をし過ぎているだけだという可能性もある。事がシンプルにDT:ナイナイ間で納まっているのであれば、少なくともWコウジにとってナイナイは後輩である。それなりに実績のある彼らが、後輩が領袖を務める派閥に与するのは、心情的にも難しいであろう。 「どちらに付く」 と言われて彼らがDT側に付いても、何の不思議も無いのである。 辛そうなのはナイナイと同世代、もしくは年下の一群である。たとえば、ココリコの二人。 年齢が近いこともあって、ココリコはナイナイと仲が良いらしい。特に、矢部と田中は、ダブルデートで旅行に出かけるほどの付き合いなのだそうである。遠藤と千秋の交際が発覚した際にも、ナイナイの二人から留守番電話が入っていたということなので、つまり彼らは自宅の電話番号を知る仲だ、ということが判る。 一方でココリコは、『ガキの使いやあらへんで!』レギュラー歴も長い。東方本格デビューこそ、ナイナイ派ご意見番的存在のタモリ仕切る所の『いいとも』であったが、ココリコというコンビ名を関東全域に定着させたのは『ガキ使』あってこその事であろう。ココリコとしても、恩義と情との板挟みで、なかなかに息苦しい現状なのではあるまいか。 ある意味比較的平衡感覚のある遠藤(恋人の千秋は、DTの盟友ウンナン−−−松本人志は、その著書の中ではっきりと「ウンナンは戦友」と書いている−−−ファミリーである)はともかく、元々気弱そうな上に遠藤以上にナイナイと仲の良い田中は、見るだに気の毒だ。どう考えても、『ガキ使』での田中は腰が引けている。少なくとも、『明石家マンション』の“不叶姉妹”に比べると、あまりにも押し出しが弱い。 『ガキ使』と『明石家マンション』に於ける田中のスタンスの差を見比べる度に、 「胃だけは壊すなよ、田中」 とついついテレビに向かって呟いてしまう私だ。 更に気の毒なのは、雨上がり決死隊の宮迫である。 ナイナイのNSCでの2期先輩に当たる雨上がりは、修行時代からナイナイとは非常に仲が良かったらしい。岡村は一時期、“本当は自閉ちゃん”キャラを自ら演出していた事があるが、そういう折にも 「僕は芸能人の友達が少ない。プライベートで呑みに行くのは雨上がりの宮迫さんくらい」 と、宮迫の名前だけはしばしば口に出していた。東方文化圏では、“岡村の芸能界唯一の友達”としての雨上がり決死隊を、本人たちを見たことは無いままに、名称だけで認知していた者も少なくなかった筈だ。 ところがこの雨上がり決死隊、DT(特に松本)の大のお気に入りでもある。二人とも松本の東京のマンションに招かれたことがあると言うし、宮迫は、松本のファミリー結束集会とも言える今年のグアム正月旅行にも同道した。直接対決の無い濱田→矢部ライン(globeケイコの発言を核として激しい確執があるとも言われているが、ケイコ発言自体が松本−岡村対立の派生物件と言える為、敢えて“直接対立”とは取らない)ならばともかく、松本−岡村の因縁のど真ん中に、宮迫は立っているのである。 SMAP中居が、『伝説の教師』における松本との急接近と時期を前後して、ナイナイ岡村と決裂した、という噂がある(これをそのまま当て嵌めると、今年のクリスマス特番に於ける、さんまのちょっと厳しい中居いじりも微妙に腑に落ちるのだが)。中居同様、宮迫もナイナイからDTへとシフトしたのか・・・と思っていたが、昨年末のナイナイのトーク番組では、 「今世紀中にきちんと話しておきたい相手」 として雨上がりが出演。てんそ(天然素材)やNSC時代の話題等、大変良い雰囲気で盛りあがっていた。 この『ナイナイサイズ』、それまでのゲストは上原多香子や優香、爆笑問題という、いわば“それなり”の布陣である。年末・世紀末最後のゲスト(放送日は12月30日)に雨上がり決死隊、というのはかなり厳しい決断だった筈だが、トークの盛り上がりなどを見ても、どうやらナイナイ側のセッティングがあったらしい。つまり、岡村と宮迫は決裂までには至っていないらしいのだ。宮迫、旬の話題と絡めるならば、柴田勝家と羽柴秀吉に挟まれた前田利家状態である。 前田利家は、結局上司柴田勝家を捨てて盟友秀吉に駆り、命脈を保った。吉本若手芸人の中でも特にその演技力を嘱望される宮迫(極楽とんぼ加藤とは雲泥の差)だが、“石原軍団ハワイ詣で”のプチサイズとも言える“松本正月旅行”にまで参加しておきながら、宮迫のジョージアドラマレギュラー出演は未定である。 私は以前、某有名演出家の舞台で宮迫の演技を実際に見たことがある。パンフを見た時には、 「どうしてお笑いがここに・・・?」 と首を傾げた私であったが、いわゆる“演劇人”の中にあって、宮迫は決して悪目立ちすること無く立派に舞台を勤め上げていた。周囲が実力者ばかりであったことを考えると、大変な健闘だったといっても良いだろう。 派閥に潰されて終わるのは惜しい人材なだけに、今後の宮迫の動向が気になる私である。彼は一体、どちらに付くのであろうか。そして、派閥争いはこのまま収束や再構築無く続いていくのであろうか。 お笑い界の自民党・吉本。 決め手はいかにして野党を抱き込めるかにかかっているのかも知れないが、そうなると、SMAP中居やウンナン(近年野党第1党的な巨大閥を構成中)を擁するDT派・とんねるず(かつて岡村がとんねるずのラジオ番組に投稿していたのは有名だが、実はこれまた“DT嫌い繋がり”でもある)やタモリ・さんまなどの大御所系にパイプを持つナイナイ派と、やはり構成的には伯仲状態といって良い。 混沌の度合いを増す 事実誤認の修正について 上記、『お笑い自民党』に大きな誤りがありましたことをここに訂正し、お詫び申し上げます。 今年の“松本ファミリー結束グアム旅行”に参加していたのは、SMAP中居・雨上がり宮迫と、今田耕司でございました(2/8放送『DTDX』にて確認)。 てっきり、中居・宮迫と山崎邦正だと思っておりましたが、今田だったんですねぇ・・・(『明石家マンション』レギュラーの贖罪行動か?)。 という訳で、今田耕司の項に大きな誤りがございます。今ちゃん、未だ松本派完全脱退は果たしておらず、ということです(ちなみに、さんまと松本が最初にモメたのは、「東方進出今田をどっちの番組がレギュラーとして囲い込むか」という問題で、当初さんまの番組に決まりかけていた今田を松本が横からかっさらったのが発端だとか)。 |