チープ・ラブ
流石に秋だけあって、夏場に比べて安定度の高いドラマが多いような気のする今日この頃。 このドラマも、引きはともかくかなり安心して1時間見ることが出来て、なんていうかほっと一息です(だってさー、まだ『青い鳥症候群』とか『ピーチな関係』とか『科捜研の女』とかが残ってるんだぜー。この辺で一息つかないとやってらんないっすー)。
エンドロール、「いかにもTBS!」という絵面全開ですな。いや、こういうのはやっぱりTBSだわよねぇ、と、勝手に1人で納得してみたりして。モノトーンの画面の中で、赤い傘の使い方が実にお見事・・・王道中の王道、ってヤツですか。
「すきすきすきすき♪」 牛丼のすき屋サン、なんつか頑張ってますね。あのテこのテで一生懸命知名度上げようと頑張っているお姿が、いじらしいっつか何てのか。大量のCM投入につづき、反町主演のドラマにタイアップ成功・・・さぁ、『吉野家』の牙城を崩せるのか? それと、どうしてTBSのドラマってこうパチンコ店がしつこく出てくるの?何か業界との癒着でもあるんだろうか・・・?
鶴田真由さん、もう顔つきが全面的にどうしようもなく「現状が不満で不満で仕方ありません」。ナンシー師匠なら、右斜め上方に不機嫌そうな目線をクレた鶴田真由のドアップに、「つまんないの」というキャプションのひとつも入れて消しゴム版画をお彫りに(<ヘンな言い方だな)なりそうな。 声のトーンも、最近の女優さんにしては破格に低いため、「特に不満は無いはずなのに、なんだか閉塞しちゃってます」という雰囲気が実に良く出ております。 『氷の世界』『砂の上の恋人たち』『危険な関係』『美しい人』と、主演女優のキャスティングにちょいとハテナマークが付くようなドラマが多いだけに、鶴田真由という選択は非常にフィット感が高いですな。 しかしあれだ、なんかスタイル悪くないか?鶴田嬢。上半身はビックリする程ガリガリなのに、下半身が短くてぼってりと・・・丸顔の割にスタイル抜群の黒坂“ポケボー”真美チャンと比べると、なんだかちょっと不恰好かも。ま、そこがいいっちゃいいのかも知れませんが。
しかしすごいな。 鶴田真由も結構アレですが、茂森あゆみの顔のデカさもかなりスゴい。 で、このデカい顔で“教育テレビ”な笑顔とハイトーンヴォイスをカマしてくれちゃうんで、鶴田“不満顔”真由とのコンビネーションが素晴らしくチグハグ。 これから、沢村一樹を巡ってちょっとばかり“情念”モードに入るらしいんですが。かなり不安ですわね。あの高い声でキンキンやられたら、思わず引いてしまいそう・・・。うーん、事務所や本人にすれば、『だんご』の勢いが残っているうちにばんばん露出したいんでしょうが・・・もう少しCMなどで我慢して、“民放”的な技術を身に付けてから連ドラに進出した方がよかったような気が。ま、放映中にOJT(オン・ザ・ジョブ・トレーニング)で少しづつ改善していって頂ければいいんでしょうけども。1人だけ浮いているのが妙に気がかり。
沢村一樹。いや、これは事務所がエラいのか?どうなのか?どうなのか? いつもながら、そのクドい顔をカバーして余りある見事な仕事選び。今回は、「面白みの無い真面目な一橋大学卒のお役人」。なんというか、普通に演じるとあまりにもプロトタイプ気味のキャラクターなんですが。彼のクドい2枚目顔のおかげで、臭みが相殺ですわ。これが、演じる役者がそれこそ平田満顔だったりしたら、もうあまりにもあまりですもんねぇ。とはいえ、そろそろ顔に似合いの超ウルトラ大悪人役も見てみたいところですが。後半戦、反町とがっぷり4つに組んで戦うシーンなんかがあったら、また一皮むけるんじゃないでしょうか?結構楽しみ。
で、もう片方のキーパーソンである黒坂“ポケボー”真美チャン。 NTTからは怒られちゃわないんだろうか、と心配になるほど、見事にコナれた“コギャル”(って年齢じゃないか)演技。『ナオミ』の高校生役は流石にちょっと無理がありましたが、今回はなかなかの力演中です。 強がっていたくせに、いざフーゾクの玄関先まで来て身も蓋もなくわーわー泣き喚くところなんざ、なかなか可愛くていい感じ。 CMで凄いインパクトを見せながら、実際長尺の演技をさせてみると「あれ?」というタレントさんも少なくないんですが。彼女の場合は、これから先まだまだ一化け二化けありそうな、期待株かも知れません。えーと・・・期待先行の余り、伊藤裕子チャンみたいになってしまわないことを切望(笑)。
久し振りにいいよぉ、内藤剛志さんいいよぉ。一見軽くてフワフワしてるみたいなのに、実は何処でどんなヤバいことやってるか判らない、得体の知れないオッサン役。 『らせん』でのヘヴィな役は、ある意味底が浅かったせいか、あまりインパクトが無かったんですが。笑顔で若者をヘコませる強烈なシタタカおやぢ役、やっぱり内藤さんはこうでなくっちゃ!と、久々に“ファンモード”に入ってしまいました。 数年前までの得意役にようやく復帰なさった訳ですが、やっぱり昔掘った衣笠取った杵柄、安定感が違います。お茶目な役やDT浜田とのバラエティもいいけど、“個性派俳優”のはしりとしては、そろそろ揺り戻しかけてもいい頃合だと思いますわ。えぇ、ここで一発頑張っておかないと、大杉漣サンに全部持って行かれちゃいますからねぇ。 一時期の激太りからも復帰なさったことですし、思わず背筋がゾクゾクしちゃうような悪党を、ぜひ1つお願いしたいものですわ。
で、反町と吉沢悠。 ・・・ラブストーリーいらないんちゃうか? どっちかと言えば、この2人で軽ーく『傷だらけの天使』とか『俺たちは天使だ!』みたいなのをやった方が、出来としてはぐっと面白いドラマになったような。 大体、反町隆史ってのは、その属性(過剰に自分を語る・漢字が読めない・歌が下手・歌唱力が無い・音痴)を全てとっぱらって素で見てみると、役者としては案外そこそこの芝居をするんですね。役柄さえツボに嵌まれば、『GTO』のブレイクっぷりを引き合いに出すまでも無く、それなりに“演じて”見せる。台詞回しもそこそこ流暢だし。 ただ、どうも致命的にラブストーリー似合わないんだよなぁ、ソリマチ。こう、厚みのあるラブストーリー(特に、今回みたいな“運命的”恋愛物語)を演じるには、ヘンに野郎としての気骨があり過ぎるというか、浪花節的世界を持ち過ぎると言うか。有体に言えば、「深い恋愛をするにはバカっぽ過ぎて一本気過ぎる」とでも言うんでしょうか。 例えば。 昨年放送された、竹野内豊の仰天風邪薬CM・「寒いだろ、こっちに来いよ」をちょっと思い浮かべて見てくださいましな。これ、竹野内がやるから何とかナンシー関大師匠にネタにされる程度で済んだわけですが。 もし反町がやったら、もう日本中の全ての会社の給湯室は爆笑の渦。ナイナイ岡村は即パロディコント作るわ、やくみつるはネタが増えて喜ぶわと、大騒ぎになること間違い無し。結局反町ってのは、 「真顔で女を口説く」 様には出来てないんですな。 今回はある意味、「不器用な男が不満な女と恋をする」のがテーマなんで、まぁそれでもいいんでしょうが・・・しかし、吉沢悠とのいかにも楽しそうなコンビネーションや、内藤剛志(『竜馬におまかせ!』つながり)との絡みの好調さを見るに付け、 「男中心の洒落たコン・ゲーム風な、1話完結型貧乏探偵モノ」 なんてのも見てみたいなァ、とつい思ってしまう訳で。うーん。
ストーリーをなぞると、どうも『傷だらけの純情』を思い出しますな。 「恋愛の間に横たわる障害」にも様々なバリエーションがあり、今回はもう究極奥義とも言える『砂の上の恋人たち』なんてのも出てきちゃってる訳なんですが。 こちらは、かなりオーソドックスな“障害”を、二人が少しづつ乗り越えて行く・・・というドラマとなる模様。 設定がオーソドックスなだけに、黒坂“ポケボー”真美/沢村一樹の活躍が期待される訳ですが、ここにこの2人を持ってきたのは慧眼だったかも知れません。 ブレイクという程ではないにせよ、安定してそこそこ見続けることが出来そうなドラマでしょうな。いかにもTBS。可も無く不可も無く。
しかし編成は慌てただろうなぁ。まさか稲森いずみと破局してたとは・・・今後どーするんだ、“十六茶”のCM。
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危険な関係
トヨエツというとですね。 「今はスカしてるけど、『お茶の間』で渡辺満里奈に鼻の下伸ばしてたくせに!『いとこ同志』でこともあろうに高島弟に負けたクセに!」 としか思い浮かばない、悪魔の様に意地悪なワタシ。もっというと、最近悪人ヅラがすっかり板に付いた石黒賢とのカラミを見ながら、 「ねぇ、トヨエツってもしかしたら雰囲気だけなんちゃうん?大根なんちゃうん?」 と禁断のセリフを呟いてしまったりして。
「えー?トヨエツがタクシーの運転手?それってTBSのドラマじゃないの?」 とは放映前からしばしば言われていたことですが(そしてその反語として、「だって藤原紀香が出るじゃん」というセリフが出てくる訳ですな)。 いままで、"ドラマのTBS"の技術力と演出力でゴマカしにゴマカしてきたトヨエツの素性が、白日のモトに曝け出されちゃった感がありますなぁ。 『愛しているといってくれ』『青い鳥』では、カメラワークと独特の奥行きのある画面とに助けられ、 「いやーん!トヨエツカッコ良過ぎー!」 と全国の女性を震えさせた豊川氏ですが。今回、フジならではのペタペタした画面とスカスカした演出のただ中に配置して見ると、これが案外 「あれ・・・?思ったほどカッコよく無いんじゃん・・・?」 という雰囲気に。年を経たせいもあるのかも知れませんが、一時の恐ろしいほどのカリスマ(<旬の単語<1度使ってみたかった)は全く感じられません。
一方の藤原紀香。 トヨエツがベストコンディションなら、あっさり食われて陰も形も無かったかも知れませんが。何せめでたいことに、前述の通り豊川不調。 おまけに、いかにも“フジ”的なペラペラした画面作りは、ペナペナ演技の藤原紀香に基本線がフィットしているので・・・思ったより浮き上がってもいないし、どうしようもなくダメダメ風味でも無いかなぁ、と。 少なくとも、放映前に囁かれていた 「トヨエツと共演で本格女優に脱皮だなんて、無理・無茶・無駄」 という予測は、ある意味外れているといって良いでしょう。 ここでわざわざ“ある意味”の部分を太字にしたのは他でもない、このドラマ全体が“本格”とは程遠い場所にあるが故に、“トヨエツと共演”は“無理・無茶・無駄”では無いにせよ、“本格女優に脱皮”という側面は全体的に“無理・無茶・無駄”なのでは・・・という意味でして。
何せこのドラマ、5分に1回は 「あぁ、これで設定も脚本家(井上由美子といえば『きらきらひかる』。原作漫画を見事に料理して見せた手腕は、実に水際立っていたと言えましょう)もこのまま、TBSの滴るような映像と見事な音楽があれば・・・」 と思ってしまうような画作り。 どうやら、「何せ“トヨエツ”だし!」というので敢えて狙ったのでしょうが。 柄に合わない“TBS風”の撮り方をヘタに模倣しているせいで、結果的に単なる猿真似にしかなっていないんですね。で、いつも以上にペナペナ。 フジにはフジで、『この世の果て』『GIFT』等に見られるような、独特のシャープな画作りがある筈なんですが(『眠れる森』の映像美は、フジ的には完全に亜流でしょうね。珍しく、TBS的な撮り方がある意味成功した例かも)。何故か、わざわざトヨエツに合わせて“TBS”風味を狙ってしまった(そして失敗した)風味がありあり・・・。
音楽のセンスも悪すぎる!タイトルテーマも酷いし、BGMの場違いさにはもう辟易するほど。そして、最後の主題歌・・・これに関してはもう、絶句ですわ。どうしてこんなド暗いサスペンスドラマに、あんな曲を・・・一体どういうセンスしとるんや・・・。 これほどまでに、劇中に流れる音楽がうっとおしいと思ったのは・・・『ミセス・シンデレラ』以来かも。
『危険な関係』という余りにも安直なタイトルから想起される、 「とりあえず秋だからミステリー行っとけ」 風の詰めの甘さが、画面のあちこちから露出している感がありますな。 ・・・それにしてもフジ、今回ミステリ系多過ぎ。『氷の世界』『OUT』『危険な関係』ときて、この他の新ドラマが『TEAM』『砂の上の恋人たち』・・・1つぐらいお家芸の“軽いラブストーリー”入れてくれい。息が詰まってしまいますがな。
再びトヨエツに話を戻しますと。 どうも、貧相な生活をしている姿ってのがヤケに似合うんですね、このヒトは。 安アパートでコマメに手袋なんて洗濯したり、自分でドリップ式のコーヒーを淹れたりする姿が、やけにぴったり来るというか・・・。 そういえば、『青い鳥』では冴えない駅員だったし、『愛していると・・・』では売れない画家。一方で、山口智子を巡ってこともあろうに高島弟に惨敗した『いとこ同志』とか、渡辺満里奈にまとわりついてた『お茶の間』では、確かバリバリのエリートサラリーマンだったような・・・。 もしかして、“金も名誉も持ってます”系の役は、トヨエツにはゲンが悪いんじゃないの?大丈夫か? 妙にヒョロヒョロしてるから、似合わなさそうだもんなぁ高級スーツ。貧乏そうな白いシャツは良く似合うけども。展開によっては、いよいよもって“トヨエツ神話”が崩壊しそうな暗雲が立ち込めておりますが。
で、対する紀香嬢。とにかく、私生活の絶好調ぶりばかりが前面に出てしまう感じ。 この役を、例えば昔の鈴木保奈美だとか田中美佐子(うーん、いい例を思いつかないので適当に書いてますが)辺りが演じたら、“跳ねっ返り刑事の跳ねっ返りなりの孤独感・閉塞感”なんてのをホドホドに漂わせたりするのかも知れませんが。何せ、 「恋愛はコトバのゲームでしょ?でも最近つまんないのよね。だって、たいがい勝つんだもん、このテのゲームって」 と自信たっぷりに言い放つ姿がよくお似合いのノリカさんですもの。えぇ、全面的に「ゼッコーチョー!」なモンですから、ふと呟く 「出口が無いのよね」 というキー台詞に説得力が無いこと無いこと。奥行き不足に、ふと『OUT』の飯島直子を思い出してしまったりして(絶対被ってますな、役どころ的にも)。 これからトヨエツ演じる偽社長に惹かれて行く中での、“キモチの揺れ”とか“弱さ”なんてのが・・・現時点では、その端緒のひっかかりさえ見出せない状態。これもまた、中盤戦大苦戦しそうな雰囲気ですわ。 うーん、無理矢理代わりを探すとすれば、ちょっと線は細いが松雪泰子辺りなんてどう? 床島佳子サン、最近「クイックルワイパー」でしかお見かけしないよなぁ、と思ってたんですが。久し振りの連ドラ出演はやり手のナース役ということで、実にドンピシャですわ。あぁ、白いナース帽がよくお似合いで。30代デコ出し女優ナンバーワン。
篠原涼子ってさぁ、篠原涼子ってさぁ、ワタシ篠原涼子って基本的に嫌いなんだけどさぁ、でもここは認めざるを得ないっていうか・・・実は結構芝居が巧いのよね。 『ギフト』のちょっと足りないオンナのコ、『きらきらひかる』の姉へのコンプレックスでゴチゴチのツッパリ女、『なにさまっ!』のちょっとドンくさい一途な女のコ。それぞれにキャラを立てつつ、立派に演じ分ける器用さを持っているんですが。 今回は、ちょっとぽーっとした、割合ヒトの良さそうな秘書役。きっと、トヨエツに惹かれるあまりに藤原紀香と対立して行くんでしょうが・・・もしかすると、主要キャストの中では、彼女が1番安定した芝居をするかも。嫉妬の余り逆上する女なんて演らせたら、巧いぞーこのコは。唯一後の展開が楽しみかも。
ごろーちゃん。 彼の演技に付いては、『砂の上の恋人たち』のカンノの項でも書いたんですが。 相変わらず、台詞回しはともかく“キャラクターのムード”を掴むのが早くて巧い。 今回は、「小説家志望の売れない売文家だけど、ゴーストライターとして書いた本はベストセラー」というモラトリアム青年。独特の造形力で、「ちょい無理メの女に振りまわされる青年」を演じておりましたが。 むしろ、藤原紀香とのカラミよりも、トヨエツとの絡みの方が期待度大ですな。どっちも“雰囲気”で押すタイプ。で、どうやら、ごろちゃんが押してトヨエツが受ける芝居(この先、稲垣吾郎は豊川悦司を脅迫するらしい)になりそうなので、この辺でどうごろちゃんがトヨエツを圧迫していくのかが興味津々ですわ。2人とも髪型おんなじだし(笑)。
「入れ替わるっつったってすぐにバレるだろう!」 「大体、秘書が写真の1枚も持っていないってどういうコトよ!」 と、さまざまに突っ込みどころはある初回だったんですが。余貴美子サマのゴージャスさと、石黒賢の腹黒さとで、何とか崩れ落ちるのを防いだ感じ。全面的に甘いんだよなぁ・・・来週面白くなかったら見る気が完全に失せそう。ごろちゃーん(涙)。
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3年B組金八先生
平田満の事故により、急遽ラサール石井が登板。・・・平田さんも気の毒だけど、ラサールも気の毒だったよなぁ、と痛感。話の端緒を開くための重要な役どころだっただけに、ついつい「平田満だったらどう演じたか」とふと思わされてしまうんですねぇ。 詳しく言えば、“生徒にボコボコに殴られて、でも最後まで生徒を庇って、結局自信を失って教職を退く”という設定なんですが。 ラサールの場合、“生徒を庇って”以降の寂しい後姿は非常に力演だったんですけどもね、“生徒にボコボコに殴られ”るほどに生徒たちに憎まれる、その苦悩と深みの部分がどうしても見えてこなくて。うーん。
しかしなぁ、あれだけ嫌だったのに、見始めると見事に術中にハマってるってのがものすごーくクヤシイんですが。 元々、学級崩壊系ドラマ(『●年B組●八先生』シリーズ<仙八とか新八は何処へ行ったんだか)が苦手なワタシ、学校モノが苦手なあまりに『先生、知らないの?』(くさなぎつよぽん主演)すら見なかったんですが。 いやぁ、なんつぅかもうこれは、立派な『水戸黄門』の世界。 武田鉄矢も、なんだか水を得た魚というか教鞭を得た金八というか(<そのまんまじゃい)、非常に非常にイキイキと演じておられるし。ある意味、凡百の“学校ドラマ”には決して見られない、独特の余裕が感じられますね。
それにしても、重たいテーマですなぁ。 裏番(ジャニーズJrが好演!滝沢あひるよりもずっと演技巧者)もぐっと知能派になってきてるみたいだし。うぅ・・・なんだかなぁ、木曜日の夜、週でもっともげんなり気味の所にこれが来るってのは・・・オトナにはちょっと辛いかも。
更に、“地域介護”という問題まで出てきて、かなりディープでヘビーな状況は続きそう。デイケアセンターの存在で、ちょっと出演者の中の“おとな”比率が高くなってくるのかな?折角の“金八”、生徒のキャラクターを後回しにしてまで別の問題にのめり込まないで欲しいとも思うんですが。・・・ま、その辺は、老舗の強みであまり心配いらないでしょうな。
初回から、金八説教全開。 金八:わかってますよ、学校は体罰厳禁なんでしょう。構いません、その時は、私はマスコミに暴力教師として血祭りに祭り上げられましょう。構いません、だけど、私だって石じゃない。私はその時は、その生徒がどんな生徒かマスコミに喋ります。いいえ、駅前に立ってビラ配って大声で叫びます。その生徒が、いやそのガキが、お年寄りをジジィ、ババァと呼び捨てにし、傷ついた人に葬式用の花を送りつけるようなガキだっていうことを叫び続けます。
生徒:先生、それって脅迫じゃないんですか!そうだよ!そうだ!
金八:違うよ。人間と人間の勝負だよ。文句あるか。
字面見てるだけで、金八の頭の揺らし方とか髪かきあげる仕草が浮かんできそう。いや、見事な脚本ですな。 今回はどうやら、そんな金八の熱血説教がほとんど無力なんだとか。いくら言ってもダメ、いくら頑張っても生徒は遠い・・・そんな金八のもがきも含めて描写する、という話ですんで、もう好きな方にはタマラナイでしょうねぇ・・・。
それにしても最近のTBS。 ドル箱『渡る世間は鬼ばかり』等など、どうも過去の遺産で食いつないでる枠が多いような・・・。ま、それだけかつて“ドラマのTBS”が上質な仕事をした、ということになるんでしょうけども。うーん・・・。
うっかり来週も見てしまったら、あとはずーっと毎週見てしまいそう。ただ、元々こういうテーマは好きではない(どうしても、現実との齟齬が気になってしまう訳よ。ある種耳目を集める為にオーバーにし過ぎたりする部分がどうしても出てくるでしょ)んで、多分来週からは『どっちの料理ショー』を見るでしょうな。
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隣人は秘かに笑う
水野真紀水野真紀水野真紀。 気付いたら、どさくさ紛れにこんな所で主演女優。 「綺麗なお姉さん」→お菓子留学→「ウメッシュ」で、どうして突然ゴールデンタイムの主演女優・・・?これはもう"どさくさ紛れ"としか表現のしようがないトコなんですが。しかし、コレが又なんというか、本木雅弘主演という独特の臭みにベストマッチ。おまけに、脇が大塚寧々・神田うの。いやぁ、ここまで固めるとほぼクサヤ(笑)。こうなるともう、他の女優サンなんて考えられませんわ。水野真紀絶妙。 で、このまま「日テレゴールデンタイム主演女優」として、どさくさに紛れっぱなしで今後の女優人生を乗り切って行くんだろうなァ・・・先行きがほの見える。少なくとも、沢口靖子よりは上手にこの世界渡っていきそうな感じですな。
本木雅弘本木雅弘本木雅弘。 すっごいビギニ海パンで何かをアピールしてるんだけども・・・いやもう、ただコワイだけでなぁ(笑)。 昔は確かに美少年だったかも知れないが。ここ数年、なんだかどことなく全体のバランス崩れてないか?特に、頬からアゴ、首の辺りにかけて。筋肉ツケ過ぎというか、悪鍛えの結果というか、シルエットがものすごーく不恰好に見えることがあるわ。
原千晶原千晶原千晶。 気付いたら、『ワンダフル』のメイン司会をずるずると降板。 今1番印象的な仕事は、『マイクロダイエット』のポスター(ワタシはこれで7キロ痩せました!)という悲哀。 折角、"正体を知らずに本木雅弘に惹かれる女刑事"という、まぁそこそこっちゃソコソコな役どころなのに。神田うのどころか、得体の知れないカリスマ美容師ですらひと通り掲載されてるテレビ情報誌に、"原千晶"という名前、陰も形も無し。どうしたんだ原千晶、この凋落ぶりは。いきなり消えたんじゃ無くて、じわじわと居場所を侵食されている感が強い分、妙に気になるんだなぁ。 「そもそも原千晶って、態度のデカさに目くらましされてたけど実はどの程度のタレントだったんだっけ?」 という根源的な疑惑も含めて、この先どうなるのか興味が尽きません。うぬぬ。
キャスティングの妙味で見せるドラマというか、昨今のお約束風サイコドラマというか。 初回の本日は、洪一(本木)が奈緒子(水野)を見初め、素晴らしい(?)行動力で外堀を埋めていく姿をものすごくハイスピードで(というか、タメも何も無く)描いていたんですが。いきなり、美里(うの)の暴行にまでストーリーが展開していくと、 「ちょっと初回に詰め込み過ぎなんじゃない?」 と心配になりますわ。おまけに、スピード感と“テンポの良さ”が決して同一では無いという辺りもまた情けないし。内容的にはあれだけ詰めこんでいるのに、後半のタルみっぷりは一体何・・・? 展開としては、6〜7回辺りで見事に破綻するのが今から目に見えますな。洪一(本木)の"トラウマ"ネタでなんとか数回引っ張るにしても、このテーマで11回はちょっと無理でしょう(笑)。最終回は、しっちゃかめっちゃかの挙句に炎に包まれるモックンでキマリ。 とりあえず、オチがある程度見えている上に、裏がさんまの新番組ということで(それにしてもさんまもスゴい。前クール主演を張っていた枠の真裏で、しかも初回のゲストがその時の主演女優内田有紀!大胆っつーか何つーか)、ワタシは本日でギブアップですわ。
大塚寧々って、ご結婚ご出産を経て精彩無くなっちゃったわねい。以前は、演技力はともかく"魔性っぽさ"で売ってたのに。"シアワセな結婚生活"と引き換えに、オーラを失っちゃった感じだわ・・・。元々、舌足らずのせいか台詞回しに大きく難ありな女優サンだっただけに、"魔性オーラ"から解放されるとあまり見るべきところが無いという・・・いやぁ、惜しい人材をなくした(笑)。
神田うの、ここで一発仰天するような演技力を見せれば人生大逆転だったかも知れないのにねぇ。肝心の1番の見せ場(本木雅弘に襲われるシーン)で、基礎的な演技力不足を露呈してしまいましたな。
石橋凌・袴田吉彦・吹越満。あぁ、影薄し亭主3人組。中でも辛いのは、1番個性に欠ける袴田吉彦でしょうか。あら、こんなトコに居たの?とでも言いたくなるような印象の薄さで、なんとなく物悲しさを演出しております。 ま、今回は男優のミナサマは、あくまで本木の狂気の引き立て役と弁えて頑張って頂きたいものですが。・・・しかし石橋凌、なんかサエない感じになっちゃったなぁ。
で、この枠そのものに関しての疑念。 こういう、ある種タイムリー(何せ警官犯罪モノは今が旬ですからね<不謹慎)な"キワ物"は、本来日テレ的には月曜10時の「裏スマ」枠なんですがねぇ。今回の月10が『ピーチな関係』という「勝負投げてます」系の企画故に、どうも不審感ぬぐえず。 もしかして、本木−ジャニーズの因縁対決を避けたかな?日テレは24時間テレビでジャニーズ事務所のご勘気を被ってるから、これ以上ナニかやらかして土曜9時の"ジャニ枠"まで潰したくなかったのかもね・・・と思わず裏読み。・・・いやしかし、どう考えてもこれって月10枠だよなぁ。見てる間に、また1週間が始まってしまいそうな気分になってきちゃうわ。
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TEAM
うーん。 うーん。 「すいません、"文部省"です」 ・・・うーん、いい間だ。
意外といいコンビなのかも、この2人。 個性と技量のバランスが取れた名バイプレイヤーに、アイドルの癖にルックスではなく"味わい"で勝負する奇妙な若手。どちらも、ピンで連ドラを背負うには器量不足(ファンの方失礼!<オマエSMAPのファンちゃうんか!)なんですが。いやいやどうも、これが存外に緊張感ある組み合わせで。 西村雅彦とくさなぎつよぽんが、ここまで上手く組み合わさるとは思ってもみませんでした。
なにせ、声のトーンと間のバランスが絶妙なんですな。2人とも割合低い声質ですから、お互いに殺し合わない。キンキン声が合間に挟まらないので、なんというか非常に耳に優しいドラマとなっておりまして。 冒頭の「すいません」というのは、そこに本人が居るのを知らずに 「どうしてオレが文部省のガキのお守りをしなきゃいけないんだ!」 と荒れる丹波(西村)と、成り行きで一緒のエレベーターに乗ってしまった風間(つよぽん)が、なんとも言えない表情で自己紹介する・・・というシーンなんですが。 二人の間に横たわる気まずい雰囲気が、なんとも言えず素晴らしかったんですね。ちょっと驚くくらいに。
確かに、西村サンの“相手を食いつつそこそこ合わせ上手”という側面は、今回もバリバリと全開中なんですけども。 つよぽんが、『まだ恋は始まらない』を彷彿とさせる間の良さを久し振りに発揮しているのも、ナイスコンビネーションの一因かと。 やっぱり彼、1本で主役を背負うよりも、ちょっと依怙地な顔つきで画面に張り付いている方が似合うんだわな。台詞回しは『じんべえ』よりも確実に進歩してますし、喋りが奔ってしまうクセもぐんと減って、なかなかに頑張ってます。彼の演じる風間を“エリート”とくくってしまうと、結構面倒なのかも知れませんが。ある種の“点取り虫”の1つの成長結果と捉えると、キャラクター造形にもなかなか努力の跡が見えるんじゃないか、と。
これはもしかしたら、存外の拾い物かも知れません。 君塚良一とも思えないちんたらした脚本に、河野圭太らしくないメリハリに欠ける演出ですが。なんだか奇妙に"納まりのいい"主演2人の絵面に助けられて、一応観られるレベルまでには来ている感じですな。ま、かなりギリギリのラインといえばギリギリですが。 いや、ホント、脚本は 「これ『踊る大捜査線』書いたヒト?マジ?マジ?」 と真顔で誰かの肩のひとつも揺さぶって見たくなるような出来映えなんですわ。あまりにも“お約束”過ぎて面白みの乏しい展開に、ちょっとがっかり・・・。 ただ、このストーリーの貧相さ故に、却って主演の二人の意外なコンビネーションが際立っているとも言える訳で。うーん、これってちょっと痛し痒しかも。 君塚良一サンは、出来あがりの映像を見ながら脚本を修正して行くタイプの脚本家らしいので、もしかしたら後半戦大化けするかも知れません(かなり希望的観測ではありますが)。
いやそれにしても、黒木瞳は相変わらず仕事選んでませんなぁ。 どうしてこのヒト、連ドラではいつも2番手3番手として若いコの後塵を拝するのを厭わないんでしょうか。また何というか、このヒトが隅の方できりきりしゃんと芝居をしてると、全体的に一応締まって見えるんですな。ま、見えるだけ、という場合も往々にしてあるんだけども(笑)。 しゃっきりショートに切り揃えた髪もりりしく、西村サン演じる丹波刑事の"唯一の苦手"である上司を好演しておられますが。時々セリフが情に流され気味になるのが惜しいところでしょうか。 この方いつもそうなんですが、タマに「人間味溢れる」セリフを口にする段になると、(ご本人の資質がめちゃめちゃ冷血クールなだけに)語調で誤魔化そうとしてヘンにオーバーになるんですわね・・・。警視庁少年課の刑事役なだけに、今後その辺が浮いてくると辛いかも。
水野美紀ー。 「陰で『デカいオンナ』とかって言わないでね」 確かにデカいよな。 伝説の(<そこまで言うか(笑))"雪乃さん"や、『サラリーマン金太郎』での保母サン役など、テレビではどちらかといえばしっとり系の役が多かった水野嬢ですが。 香港ではアクション女優だって話だし、本来ガシガシ身体を動かす方がキャラに合っているのかも知れません。『彼女たちの時代』に続いて、比較的ちゃかちゃか系統の役どころですが、まだキャラクターが立つ段階ではないかな。 ひとつ損なポイントとしては、西村サンの妹役なんで、初回はどうしても西村サンとのシーンが多くなってしまったんですね。やっぱり、彼のあの独特な個性を目の前にすると、「自分の色を出す」のはちょっと辛いわなぁ。今のところ精彩が感じられません。ま、今後に期待。
で、一方。 哀しいことに、存在感ばかりか期待感すらものすごーく薄いのが、戸田奈穂嬢。 彼女演じる季織チャンという女性、上昇志向が強いのか、それとも単にチャッカリものの女なのかが、どうもはっきり見えて来ないんですな。 これから、水野美紀演じる綴(つづり)との絡みの中で、少しづつキャラが立ってくるんでしょうか。戸田奈穂嬢ご本人の役に対する洞察力が、もう1歩欲しい所です。
「つよぽんと西村サンじゃ、絵面地味過ぎるんじゃないか」 「つよぽん西村さんに完全に食われちゃうんじゃないか」 という戦前の不安は、はっきりいって 「おや?意外にいいじゃないいいじゃない」 というポジティブなファクターに変化したんですが。 肝心の、 「でも、『踊る』『コーチ』の君塚脚本だからそこそこは行くでしょう・・・」 という予想は、ある意味裏切られてしまったといのが、初回の感想。 ただ、“この先面白くなりそうか”というポイントに於いては、ここまでの5本の中では随一かも知れません。とりあえず来週も見ますわ。
どうでもいいけど、草なぎクンって横顔が吹越満に似てる。次の枠で登場する吹越さんの顔、思わずつくづく眺めちゃったわ。
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バースデイ〜こちら椿産婦人科
この所の田中美里を見ていると、ついつい『鶏口となるも牛後となるなかれ』ということわざを思い出してしまう意地悪なワタシ。気がついたら東京12チャンネルの主演女優ですがな。後はお昼の『花王・愛の劇場』だな。 それにしても、何時の間にか鶏後になってしまった千堂あきほってのもアレだなぁ・・・。
この枠は、前のクールがJターンをテーマに人の心のふれあいを描いた『田舎で暮らそうよ』。 キャスティングが高島弟に七瀬なつみ。 今回は、産婦人科を舞台にしたヒューマンドラマで、キャスティングが田中美里と伊原剛志。 ・・・どこがどう違う(笑)。 主演の2人が、どうにもカブるんですわね。えぇ、勿論伊原剛志と高島弟を「カブる」と表現するのは、ちょっと抵抗ありますが。でもねぇ、良く見れば、ガタイ的には意外と似ていたりするんですわよ。なんて言うんでしょうね、シルエットというか身体のラインというか、“画面への映り方”がちょっと似てる。 七瀬なつみと田中美里は・・・えぇ、田中さんって「ちょいとオツに澄ました感じの七瀬なつみ」ですわ。もう、まるっきり同一キャラ。 はっきり言って、『田舎で暮らそうよ』の初回から5回目までと、この『バースディ〜こちら椿産婦人科』の6回から最終回までをつぎはぎして観ても、ほんのちょっとの不審感を感じる程度で、あっさり納得してしまいそうな感じ。お手盛りなヒューマンドラマという部分も、絵面も演出もみーんなおんなじなんですもの。
初回の本日は、不倫相手の子供を堕ろそうとやってきた千堂あきほのストーリーを縦軸に、不妊治療を絡ませて人物紹介など。 不妊に関するテーマ設定がかなり不愉快だったのは、まぁ個人的な感想として脇に除けておくにしても。“いのち”をテーマにああいうドタバタ紙芝居系の連続ドラマってのは、ちょっと無理があるんじゃないかなぁ。まだしも、『田舎に暮らそうよ』の方が罪は無かったような気がしますが。 「とりあえずぅ、漫画原作モノと病院モノが流行ってるしぃ、これならどっちもオッケーだしぃ」 という企画だったとすれば、ある種の怒りすら覚えますな。とにかく安めの番組としか申し上げようが御座いません。 賑やかしにダチョウの肥後だのこぶ平だのを揃えて来たのも、トホホ感増幅に大貢献といったところでしょうか。・・・それにしても小林恵、いつまでたってもブレイクしないばかりか、ここでこんな役を・・・なんだか哀しいわ・・・。
しかしあれだ、あのナレーションは一体何だ?松原敏春とも思えないというか何というか『北の国から』というか。 「夫の回復は、思いの他早かったわけで」 「わけで」で止めるな!止めるなよ!な!
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砂の上の恋人たち
時報と共に・・・なぜアイボンのCM。 おまけに、渡辺"建もの探訪"篤史の『エアコン徹底洗浄スプレー』。 長瀬智也を見るつもりでしっかり心構えしていた筈の視聴者のキモチ、置いてけぼり。 更にダメ押し、なぜオープニングの番組タイトル部分が異様にサエないゴチック体・・・? フジの編成はどうトチ狂ってしまったんでしょうか。
『パパはニュースキャスター』『おヒマならきてよネ!』(<中山美穂が芸者の双子役を演じた怪作。ワタシとしてはなんだか異様に印象に残っているトンデモドラマ)から『WITH LOVE』と、恋愛キワもの路線まっしぐらの伴一彦脚本ですが。今回は、
「愛するひとを殺したひとを愛せるか?」 というテーマだそうで(舌噛みそうだ)。 長瀬智也と本上まなみというよりは、大沢たかおと原田知世って感じのストーリーですわな。ついでに言えば、枠的には日テレ水10あたりでしょうか。
しかし、奥菜恵の不機嫌顔には迫力がありますなぁ。 長瀬とカンノの愛の雄叫び合戦に、思わず後部座席でムッとする顔つきの恐ろしさと言ったらアナタ・・・この鬼気迫る表情に、果たして女優魂を見るべきなのか本性を見るべきなのか。あはははは。 いや、冗談はさておき。奥菜嬢といえば目元のぱっちりした純粋美人顔ですから、『天国のKiss』のようなベタベタヒロインよりも、こういう情念だの怨念だのを内に秘めた役どころの方がずっとニンに合ってます。ヘタにツクリモノめいたイイコイイコのヒロインを演じてしまうと、整った顔立ち故によりいっそう"造り物"的になってしまうんですな。 今回は、心ならずも親友と想い人とのキューピッドを演じてしまい、更に事故で親友を失うという難役。おまけに、後半戦では、親友を殺した相手と恋の壮絶デスマッチを演じる予定ですから・・・もう見逃せません。「いやーん」だの「きゃーん」だのと制服着てはしゃいでりゃいいような役柄からの完全脱却の願いを込めて、好演に期待しましょう。 とにかく、目に力を込めることが出来るというのは、女優として大きなアドバンテージ。憎まれ役女優としての飛躍を賭けて、ぜひ頑張っていただきたいものです(<ホントに応援しとんのかい?)。
で、「目に力のこもらない」本上まなみ嬢。 いい感じなんだけどもねぇ、本人は。『さんまのまんま特大号』でのボケっぷりなんぞ、女性の目から見てもなかなか可愛らしい感じだったんですが。 女優としては・・・女優としてはどうか・・・。 どうにも華が無いというか、彼女じゃ1時間持たないというか。奥菜恵が「それでもやっぱりオキメグっぽく愛されたい」という色気や欲を捨てて、本気になって憎まれ役に徹したら、完全に食われますな。 「加害者として被害者と恋に落ちる」という濃い役は、さらさらと風のような小川のような爽健美茶な本上嬢にはちと無理目かも。彼女の場合、中山美穂あたりのサブ(『眠れる森』ね)が、1番持ち味の発揮できるポジションのような気がするんですが。
また、どうも今回の長瀬は、女優2人を支えきれるほどにはキャラが立ってない。 『リング』の高山は、まだ役どころが濃厚だったぶん"器"に支えられて好演してたんですが。今回は等身大の悩める青年という訳で、一方で悩みつつ一方でドラマの軸に・・・というのはかなり気の毒っちゃ気の毒かも。お焼香のシーンの演出なんて、 「何か長瀬に個人的な怨みでも・・・?」 と思うほどのお粗末さだったし(あれは演者の責任ではなく、演出の責任だと思いたい)。 彼の場合、群像ドラマで芝居の基礎を作ってますから、いきなり"1本軸"を(しかも、ぶら下がる女優が2人・なおかつ双方ともに発展途上な上に、両輪のバランスも崩れやすそう)まかせるのはちと気の毒では・・・?実家グループ内での末っ子体質がどう出るかによっては、ドラマの方向性さえ決まってしまいかねません。 せめてもう1人、一緒に背負ってくれる相棒が居ればねぇ・・・今はガンバレ、としか申し上げようが御座いませんが。
いやぁ、それにしてもカンノ。 ちょっとエキセントリックなほどに躁々しく愛を囀るかと思えば、いきなり"白鳥の寂しい声"の語りですとんと"せつなさ"に落としこんでくるメリハリ。やられた・・・。 彼女(実は、稲垣吾郎ちゃんも同じ方法論で語れると思うんですが)の場合、台詞回しや表情がどうのこうのというよりも、全体的な"キャラクター造形能力"が凄いんですね。 実は菅野美穂って、いわゆる「お芝居が上手」なコでは無いと思うんですよ。たどたどしかったりわざとらしかったりと、決して上手に自然に台詞を喋っている訳ではない。滑舌も良くないし、どうかするとなんだか妙に上ずったセリフ回しだったりもする。それなのに、どういう訳か結果的には、彼女の演じるキャラクターの輪郭がもの凄くはっきり浮き上がってくる・・・というタイプの役者。「ぷれいやー」というよりは、「くりえいたー」的な演技のやり方をしている感じがするんですが。 ちなみに、この分類で行くと、同じパターンに大竹しのぶ、こうなるべきだったのになりきれなかったパターンに冨田靖子が挙げられます(笑)。 とにかく、とんでもない役者であることは間違い無いようですな。彼女が出ている間中ずっと途切れずに画面に満ちていたある種の緊張感が、カンノの退場とともにふっつりと消えてしまいましたもの。あれには参った。
良くも悪くも、初回の本日はカンノ。カンノったらカンノ。ひたすら菅野美穂に席捲(攪乱?)されまくった訳で、こうなると次回以降の「この主要キャストで、カンノの抜けた穴を埋めきれるのか?」が不安と共に注目されるんですが(そういった意味では、いわゆる"初回ブースター系ゲスト"としての菅野の起用は、ある意味間違いだった訳だな)。 実は、西岡徳馬(久し振りにキャラの立った役らしい。徳馬サマ最近、カメオ出演とか"友情出演"が多かったからなァ)だの涼風真世だのと、年代が上の方の脇締めに、意外なほどクセのある面々が。これはちょっと楽しみかも。 ああ見えて意外に演技巧者(でも口ひげは似合わん)な萩原聖人の、今後のエゲツなさっぷりにも期待はかかります。
後は、そつなくテンポ良く演出が出来るかどうか。 初回の場合、かなりあれこれウソくささはあったものの(あんな広大な砂地でそう簡単にぶつかるか?)、オーストラリアの風景にかなり助けられてましたからね。 次回以降、あまりにも長瀬の横顔と奥菜の瞳にたよりっぱなしのカメラワークだと、即飽きそうですな。センターキャラに惹きが乏しい分を、総合力でカバー出来るかどうかがポイントになってきそうですね。ほっほっほ(<評論家気取り・・・?)。 どうせ裏が『ジャングルTV』なんですから、思いっきり情念なドラマ世界を構築して頂きたいものです。でないと、ザッピングの楽しみが無い(笑)。
それにしても、オーストラリアでの女優陣の見事なメイクっぷりは凄まじかったですな。陽射し、さぞ強かったんでしょうね・・・。
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OUT〜妻たちの犯罪
さて。 えーと。
桐野夏生は「顔に降りかかる雨」と「天使に見捨てられた夜」しか読んだことがないんですが。 えーと。 えーと。
挿入歌松田聖子だし。田中美佐子と飯島直子と言えば『知子と智子』だし(しかも、このドラマがあまりにも濃すぎたせいか、まだ2度目の共演なのにどうも「見飽きた」感があるのがまたなんとも・・・)。サブタイトル、『〜妻たちの犯罪』だし。渡辺えり子だし。なすびだし。今後は細川茂樹に哀川翔だし。 ・・・濃いようで、実はめちゃめちゃ薄い。どうかすれば、無理矢理トレンディ系ドラマのひとつも捻り出せそうな薄さ。 いくら「『直木賞』というカンバンに目くらましされてはイカン!」(大体が、"直木賞"といえば大衆文学だしな)とオノレに言い聞かせて見ても、どうも"桐野夏生"という名前に対して、役不足感というか軽過ぎというか・・・。
初回1時間を見ても、全般的に"ひっかかり"が無いんだなァ。印象に残った部分を敢えて探すならば、せいぜいが柄本明の見事なヘンタイぶりくらい。
各女優さんたちの逼迫ぶりに、迫力が無いんですね。 登場する女たちは、物理的状況があまりにもひどい(ギャンブル・暴力・オンナの三点セット亭主にとどめの「幼な子抱えて何千里」/死に損ないの寝たきり姑と金のかかる娘をかかえた生活保護受給未亡人/思春期の息子と気持ちの通わないリストラ亭主でローン地獄/オノレの招いた浪費癖で大借金の挙句に更なる買い物依存症で果て無き泥沼)んですが。却って、その"状況"に対する甘えがあるのか、内的な緊迫感が非常に乏しい。「台詞言ってるだけでも充分ツラそうでしょ?」ってな感じなんで、 "妻たちが死体処理に奔るモチベーション"の心理的裏づけが全然見えて来ない。 これだと、前クール『彼女たちの時代』の深美ちゃんたちの方が、よっぽど追い詰められてた感がありますな。
テーマにしてはキャスティング(の顔つき)が若い、というのも、"薄い感じ"を助長しているような。田中美佐子って年の割にはめちゃめちゃ若々しいし(ダンナが若いせいか)、高田聖子(しょうこ、と読みます。涛子ねえちゃんですな)も、どうも"とりあえず底は見てます"的な腹の座りが見えない。飯島直子なんて、初回という条件もあるんでしょうが、どういう訳かやけにイキイキしてるし。 で、原沙知絵。とてもとてもとても頑張っているのは判るんだけども、人生の冥い部分を覗き込んでしまった陰(もしくは、"思い通りにならない亭主を一気に殺すまでのわがままな狂気")がどうしても出切らない。『to Heart』に続いての新境地開拓、という狙いなのかも知れませんが。トボけた味わいでは非常にいいものを持っている女優さんなので(『お水の花道』での好演はまだ記憶に新しい)、ちょっと惜しい気がします。どうせなら、もうしばらくは特長を伸ばす方向でも良かったのでは・・・?
さらに、照明のせいなのか、画面もどうにもペタペタ。匂うような"ローンまみれ・7年落ちの建売住宅"のムードや、"漆黒にナマモノを内包したまま聳え立つ無菌の弁当工場"の禍禍しさが、全くと言っていいほど画面に出てこない。渡辺えり子の住む"生活保護なおうち"も、いかにも作り込んだフェイク感が画面の端々から出てしまっているんですね。 所詮ツクリモノだから仕方が無いのかも知れませんが。どうも、照明がばっきりと隅々まで照らし過ぎるせいか、フェイクのそのディテールまでしっかりビデオテープに焼きつけられちゃってる風がありますな。 そういう、書き割りめいた舞台装置の中で動く役者さんたちが、どうしてもぺらぺらの紙人形風になってしまうのは致し方ないのかも。演技力ウンヌンという問題では無いのかも知れませんが、女優陣・演出ともに現状では力量不足。
ただし、ただひとつの救いは、比較的テンポが良いこと。 原作があるだけに、それに縛られてあまりにも話がちんたら進むようだとすっかり萎えちゃうんですが。初回の本日は、引き延ばしも無く比較的さくさくした進行だったので、この辺は好感度大かな。 ただ、サクサク進むからさて見ましょう・・・とはならないのが連ドラの辛いところ(笑)。とりあえず、来週は見ないでしょう。しばらく寝かせておいて、「ふと途中から見てみたら結構良かった・・・」というのが1番望ましいパターンなんですが・・・それにしても、11回は長いだろう・・・いくら何でも。とほほ。
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