太陽は沈まない
あひるー、と思った途端に視聴意欲が減退するワタシ。
えぇ、単なるジャニ好きと思っていただいちゃ困ります。あひるのどこが美少年なのかちっともわからないんですわ。そらもうアナタ、昔の稲垣吾郎とか昔の岡本健一とか昔の・・・あぁ、言うても言うても詮方無いことではありますが。しかしなぁ、“美少年”としての迫力は足らんぞ、アヒルごときじゃ。や、もちろん、そこいらの高校生にしては可愛いと思いますけどね。
つまり、何が気に入らないかって、単純に“あひるの美少年としての実力”と“美少年としての世間のコンセンサス”にかなり大きな落差があるのが厭なのよ。どうも、周りがあまりにもその“美少年”ぶりを過大評価してるように感じられてですね・・・。うーん、まぁ、あくまで主観の問題だとは思うんですけど。
優香。
いくつかのコマーシャルを見ていて、「このコ意外と芝居をするぞ」と踏んでたんですけどね。
その後ある方から、
「あのコ、深夜番組『SHIMURA X』でもって、やっぱり結構ちゃんと芝居してたっすよ。コントなんですけど、それなりですわ。設楽りさ子とかあの辺のモデル上がりよりはずーっとマシだと見ました」
という情報を頂きまして、やっぱりなぁと。
ま、初回の今日はあんまり見所が無かったんで、「おぉ!凄ぇじゃん!」という感じではなかったんですけどね。でも、それなりに頑張ってたんじゃないですか。っつか、“見るに耐えない”ってレベルから遥かに逸脱してたのはさすがですわ。うん、まぁ合格点と言っていいんじゃないでしょうか。
ただなぁ、キャラ設定に幾ばくかの問題があったのは事実だと思うんですが。
どうみても優香、お嬢サンじゃないだろう。ガングロコギャル系。芝居の巧い下手とは別次元で、“大病院の外科部長の一人娘”という雰囲気がどうしても漂ってこないのが厳しいトコロですな。何せ、“校則キッチリ守ってまーす”のデコ出し三つ編みが全然似合ってません。ほとんどコスプレの世界で、見てるとなんだか気恥ずかしいっすわ。
どうせ話題の優香をどうしても使いたいんだったら、いっそ思いっきり当世風のギャルちっくな女の子にしてしまえば良かったのにね。明日放送の『池袋ウエストゲートパーク』加藤あいと取り替えとけばよかったんじゃない?
大杉さーん!うはー!出てくるだけで悪そー!いかにも悪徳医師って感じー!
高橋ひとみー!うきー!出てくるだけで怖そー!いかにも悪徳看護婦って感じー!
伊藤蘭ー!うひゃー!出てくるだけで後ろ暗そー!いかにも因業不幸主婦って感じー!
“海のモノとも山のモノともつかない”筈の優香が合格点なので、女優陣全体のレベルが非常に安定度の高いこのドラマ。
『きらきらひかる』『アフリカの夜』と自信満々系姐御役が続く松雪さんですが、今回はそれにちょっとばかり人情味を加えた女弁護士ですわ。おもに、あひるもしくはあひる&優香というシーンに登場するだけに、ひときわオトナのキャリアを感じさせる雰囲気があったんですが。んー、いつもの松雪さんに比べるとインパクト薄いかな。や、もしかして、敢えて“受身”の芝居を心がけているとしたらたいしたもんですが。
佐藤仁美ちゃん綺麗になりましたなぁ。昔『ボーイハント』に出てた時には、さすがに主演二人(観月ありさと瀬戸朝香)の迫力に押されてか、“芝居は上手だけど地味なコ”という印象が強かったんですが。『あすか』の好演を経て、随分垢抜けた感じがしますわね。とはいえ、今回のポジションはあひるのお姉さん役。母亡き後、一家を支えて頑張らなくちゃいけない・・・という役どころなので、またも地味系に行っちゃうんでしょうか。小嶺麗奈、制服女優道まっしぐら。どう考えても、あひると優香の恋路を邪魔する役どころですわね。出てきた瞬間ポジションがわかる、というこの素晴らしさ。たまには全く別のキャラクターも見てみたいところですが・・・ま、あまり多くは求めますまい。しかし麗奈サン、そのうちカルトな感じにいっちゃいそうで何だか怖い。佐伯日菜子とか遠山景織子とかの系列ね・・・。
ストーリーは、母の死にまつわる医療過誤を追求するうちにオトナになっていく少年の、愛と成長の日々を描く・・・とでも言ったらいいんでしょうか。比重は、医療ミスよりも“少年の成長”の方に置かれているようです。というのも、医療に関するディテールがめちゃめちゃ。かかりつけの病院ではなく、また既往症も無い場合の変死は、大抵検死に出されるはずですわ。それに、いくらなんでもメスが遺骨から出てきたら即捜査開始だよなぁ・・・。
とにかく、詰襟のあひるに辛い思いをさせて、ロミオとジュリエットのテイストも混ぜて、ひたすら“苦悩する美少年”をご堪能頂きましょう・・・というドラマですわ。とりあえず、何でもかんでも低トーンであひるにモノローグさせりゃいいってモンでも無いだろうになぁ。『北の国から』症候群なのか、それとも単にあひるの声を少しでも大量に放送したいだけなのか。
脚本、水橋文美江。
ストーリーとしてはかなりキワモノな雰囲気で、前述の通り、どう考えても“あひる提灯持ちドラマ”的な色合いが強いんですが。役者側が感情を乗せやすい台詞回しでもって、うまくそれぞれのキャラクターを引き出しております。『ボーイハント』みたいな軽いモノを書かせると抜群のセンスがある(ま、あれは低視聴率にあえぎましたが)水橋さんですが、今後、どう考えてもおかしいストーリーをどうやって力技で引っ張って行くのかに興味が持たれるところです。
いやぁしかし、動物とコドモには勝てん(笑)。
「おかあさんどうしてしんじゃったの?わたしがおかあさんのおちゃわんわっちゃったから?もっともっとおかあさんのおてつだいちゃんとしてあげればよかった、うえーん」
うえーん。
あひるの妹のこのセリフに、思わずもらい泣きしそうになっちゃいましたわよ。
それにしても、最近の子役は芝居がウマよなぁ。ちゃんとしくしくめそめそ泣くもんな。上記のセリフなんて、言ってる内にだんだん感情が高ぶっちゃったのか、半ばあたりから涙声になってんだからこの子役。末恐ろしいったら。・・・や、しかし末路が安達祐実だとすると、小さい頃から演技力鍛えるのも考えモノか・・・。
池袋ウエストゲートパーク
あのさ、喧嘩とか賭けボーリングとかぼったくりバーとか、そういうのをこうやってテレビで過剰に出しちゃってイイのかなぁ。実際に池袋に行ったことの無い青少年が、“池袋ってああいう場所なんだあ”とか“池袋ではああいうのがカッコイイんだぁ”なんて勘違いしたら誰が責任取るんだか。あんな乱れた風俗喧伝しといて、立教大学あたりからクレーム来ないんでしょうか。本来深夜にド新人並べてやるべきドラマなのが、たまたま長瀬枠ひとつ入れちゃったんで面白そうな原作探してる間にここに辿り着いちゃった・・・とでも言った感じ。どう考えても、9時のゴールデンタイムに流すドラマじゃないよなぁ。実験的過ぎる。
や、面白いか面白くないかといえば、割と面白い方なんですよ。渡辺謙・森下愛子・きたろう・阿部サダヲ・窪塚洋介と、ずらずら並んだ結構な豪華キャスト、はっきりいってそれぞれの使い方は大正解だし。青少年の閉塞感と熱さの表現に関してもなかなかいいセン行ってますし、“街”を軸にした今どきのちょっとエッジな青年群像ドラマとしては、かなりいい雰囲気を醸し出していると思う。
ただ、時間帯と主演の長瀬・加藤あいってのが問題でして。
とはいえ、主演カップルがヘタという訳でもこれまたありません。長瀬の場合、やっぱりこのテの役どころが1番ぴたっとハマるんでしょうね。ヒマで面倒くさがりで、ちょっとモテるんだけどどうも怠惰なゆえに他人との関係構築がうまく出来ないオトコノコを、かなりニンに合った安定振りで好演中。
加藤あいちゃんも、ちょっと情緒不安定気味のオンナノコをまぁまぁの合格点で演じております。
宮藤官九郎(役者でもあり、リコーのCMに出てた、ちょっとネプチューンのホリケンに似てるヒト)の脚本が実にこなれているせいか、それぞれの台詞が割と自然に役者の口に馴染んでる感じもありますしね。
ただしただし、これってやっぱり金曜9時のドラマじゃないわよー。
どっちかといえば、前述の通り、週末の深夜にのったりと見るタイプのドラマですわ。舞台を近未来辺りに移して。少なくとも、
「わー♪長瀬クン出てるから観なきゃー」
「あいちゃんチェックしなきゃー」
という世代が簡単にチャンネルを合わせることの出来る時間帯に流すには、ある意味エッジ効き過ぎててちょっと問題あるような気がします。
何より問題なのは、暴力的なシーンが割と何の引っかかりも無く(あたかも“イケブクロ”ではそれが日常であるかのような演出で)たびたび出てきたこと。
もう少し別の時間帯であったり、主演のキャスティングがもう少しアイドルの匂いのしない役者ならばまだしも、金曜9時のTOKIO長瀬主演連続ドラマでこのテーマは、ちょっとまずいような気がします。
映像としての質は決して悪くないのに・・・むしろ、映画だったらよかったのにね。
それにしても。
どこからどう見ても、『ケイゾク』堤さんの演出だわねぇ。画面の端っこの使い方や独特の空の色が、もろに『金田一少年の事件簿』『ケイゾク』のテイスト。
こういう撮り方、もうすっかり堤サンの専売特許となってしまった感がありますし、プロデューサーもそれを求めているんでしょうが。いやしかし、本人はそろそろ別の事したいんじゃないかなぁ。
このヒト、香港辺りで映画撮ったら結構いいモノを作りそうな気がするんですけど。
前述の通り、キャスティングは非常に凝っている上にしっかりニンにあってます。特に、渡辺謙さん。あぁ、カッコイイわぁ。中年男の腹黒さと懐の深さを十全に出して、若く直線的な長瀬との対比を巧く出してます。ここに、さらにきたろうと森下愛子が混じることで、若いキャストだけのうわついた画面をきちんと締めて来る辺りもなかなかに老獪な選択。
若いところでは、阿部サダヲさんの軽快な演技と窪塚洋平くんのイっちゃってる的おっかなさが実にお見事。特に窪塚くんは『お見合い結婚』からの連投ですが、前作とはがらっと雰囲気を変えてきましたね。ファミレスで、10は年上のロシア系な女性に白けた顔つきで
「愛してるよ」
と呟く格好良さといったら!彼のおかげで、今後萩原聖人の出番はどんどん減って行くと見たね、ワタシャ。
うーん、やっぱり深夜枠でじっくり見たかったわ、このドラマは。ただ、深夜だとこれだけのキャストは得られなかっただろうしなぁ・・・この辺、難しいところですな。
“イケブクロ”で暮らすモラトリアム青年達が、身の回りで起こる凶悪犯罪を追っていく・・・というストーリー。同タイトルの原作があるそうで、これを読んだことのある方に言わせると、「おぉ!長瀬か、それはぴったりだ」との事ですが。
この本、短編が4作入っているオムニバス形式なんだとか。つまり、11回をおおむね4つにわけて、大体3回でひとつの事件が解決・・・という展開になるのかな?本日の初回では、人物点描と最初の事件の端緒が描かれるにとどまりましたが。
うーん、この時間に毎週きちんとこれを見るのは、やっぱり辛いかも。むしろ、テレ朝が企画している“11時からの帯ドラマ”だったら見たかも知れませんが・・・。
やっぱりこの枠には、コメディか青春系が合うんだよなぁ・・・<コメディ/青春系は見ないくせに。
ところで、長瀬ん家の居間にかかってる“やきそば”ってちょうちんは一体何。
QUIZ
個人的には今期一番の期待ドラマだったんですが、思ったよりはツメが甘い感じが。どうせなら、どこまでもギリギリ感漂うピリピリしたドラマにすればいいのに、途中で中弛みのように桐子(財前直見)と白砂(内藤剛志)の心の交流なんぞが入ってくるんで、ちょっとシャープさに欠けるうらみが。
特に、直前の同局枠『池袋ウエストゲートパーク』が同様の実験的演出手法を用いてるだけに、きっちり差別化を図るためにも、一層シャープでオトナな雰囲気を出した方が良かったんじゃないかと。
それにしても、『踊る大捜査線』がここまで引きずるとはねぇ。台詞に出てくるだけで無く、宅配便が『カエル急便』ならぬ『伊勢エビ便』ってあーた、いくら何でもパクり過ぎですがな。どうせ出すなら、『ケイゾク』ネタもふんだんにいれておけば面白かったのにねぇ。
ストーリーは、懐かしの『眠れない夜を数えて』『沙粧妙子最後の事件』と同様に、1つの事件を軸にしてずーっと引っ張って行くタイプのサスペンスドラマです。1話完結じゃないので、その辺は『ケイゾク』のつもりで見ていると途中で訳がわから無くなってしまうかも。
警察側。
ちょっとヤバい(精神的にセンシティブ過ぎるので、普段は精神病院で生活している)警視庁のエリート捜査官・桐子カオルに財前直見。
久しぶりじゃないの、財前サンのああいうシャープな役。『お水の花道』みたいなブッ飛び系のも、『甘い結婚』(覚えてるー?木梨ノリタケとやった夫婦ドラマ)みたいなただひたすら根が暗いだけの役よりは悪くありませんが。顔立ちから行けば、やっぱりこのテの方はこういうドぎつい役をやると良く合うんですわね。というよりも、この世代でこのキャラを充分に演じ切れる女優さんって、意外と居ないような気が。鈴木京香でも天海“レーティングクラッシャー”祐希でも全く別のお芝居になっちゃうしね。もちろん江角マキコにはまずムリだし(笑)。
朴訥な人柄でカオルと心の交流を持つにいたる現場のノンキャリ刑事・白砂に内藤剛志。
どこまで連投すれば気がすむんだこのオッサンは・・・もう数える気にもなれませんな。ちなみに、この前のクールは、『おばあちゃま、壊れちゃったの?』ですわよ。印象が薄いと思われますので一応フォローのために。
前回TBS出演・『チープ・ラブ』の時とは打って変わって、いわば“癒し系”の役どころなんですが。あぁ、どうしてもやっぱり、「実はこのオッサンが犯人ってことは・・・ま、そりゃいくら何でもムリだろうけどさ」と思ってしまうワタシって。あはははは。
そして、ショカツの課長で本庁から派遣された年下・女性のカオルを敵視する捜査一課長が、生瀬勝久。
生瀬さんなんやねんその長髪は!似合わへーん!
たった1度の過去の栄光にしがみ付く捜査一課長役ですが、実は東大卒という設定なんですね。東大出てるのにあの年齢で所轄の捜査一課長ってのは、つまりキャリアではないってことか<最近不祥事が多いせいで、警察の内部機構がやたらとニュースでも取り上げられてますがね。もしキャリアなら、今ごろは本庁やろ。そでなくても、せめて署長クラス。とほほだねッ!生瀬さん!
カオルを今回の捜査の指揮官として抜擢した管理官に、竜雷太。
竜さんなんやねんそのマオカラーは!似合わへーん!
ヘテロクロミア(左右の目の色が違う)という設定には驚きましたが、顔だけで行けば思いっきり純ジャパなのにねぇ。どうしてどうして左目が碧眼・・・?思わず「ロイエンタール!」と叫んじまいましたわ(<な、何の話?)
被害者側およびその周辺。
息子を誘拐される母親・高野舞(<何て名前だ)に、森口瑶子。
相変わらず、こういうちょっと権高で意図せずに人の恨みを買いそうな不幸主婦の役が実にお似合いで。
で、この舞のビジネスパートナーであり不倫相手に、羽場裕一。
羽場サンって他に役所無いのかッ!『ぽっかぽか』のいいひと役はどうした!いーっつも不倫か浮気か財産目当てばっかりじゃないかー!
羽場サンが出てくるなり突然画面が『土曜ワイド劇場』になる・・・しくしく。
誘拐された高野生の担任教師・中森あゆみに、鈴木沙理奈。ブルガリの時計なんぞしている辺りがなんだか怪しげな役どころ。しかし、相変わらず標準語には苦戦している模様ですわ。
舞の主婦友人に、岡本舞・矢部美穂(よく見てみよう!ほっぺ膨らませると松たか子にそっくりだ!)・浅香唯。
こう並べてみると、ヘコみ系アイドルの救済企画的な部分すら感じられるキャスティングですが。これも、時間帯とストーリーによってはカルト的味わいを醸し出すのに非常に効果的なんですな。特に、以前絶対大根だった筈の浅香唯が、ほとんど老けていない上に芝居も上達しているのは見所かも。
岡本舞に苛められる矢部美穂も、その細い身体にいかにもお受験主婦のストレス溜めてそうな風情がなかなか。ここいらあたりが、一見仲良さそうでも結構内実ドロドロしてそうな主婦仲間・・・というこれまたアリガチなテーマを抑えてて、テンコ盛り好きな『ケイゾク』スタッフの意気込みが見て取れますわね。
岡本舞演じる主婦・菅井ツネ子の長女恭子に、星野真里。と申し上げて判らなければ、坂本乙女。これでも判らない?金八の長女役のコですったら!
今回は、拒食症だか巨食症だかで引きこもっている高校生の役ですわ。180度の転換ってトコですか。あぁ正にテンコ盛り。
ちなみに、TBSのホームページから『QUIZ』のサイトへ飛ぶと、この菅井恭子ちゃんが運営している、という設定のバーチャルサイトに辿りつきます。これがまた、なかなかに凝ってるんですわ。一見の価値はあるかも。彼女もどうやら、事件にかなり大きく関わってくる模様。
で、舞の夫・誘拐された少年の父親であり、実は桐子カオルのかつての恋人でもある高野啓に、村居克行。
キャー♪斑目よ斑目よー♪
『ケイゾク』の異様なSIT(警視庁特殊班)隊員役として一躍ブレイクした村井克行さんですが、今回は随分とすっきりした髪型でお出ましでございます。髪切ると別人ねぇ。
スタッフ出演者含めて『ケイゾク』関係者が多数ウロウロしているこのドラマ。当然、カルトチックな映像やストーリーも『ケイゾク』ゆずりで、言って見れば“恥も外聞も無く柳の下の泥鰌を狙って見ました”って感じでしょうか。
前述の通り、サイトがやたらとメチャ凝りなのもなかなかに面白いですわ。例えば、『伊勢エビ便』なんてのにもホームページがあったりするし。
財前サンと内藤サンとの関係はアレだ、『ダイ・ハード』のブルース・ウィルスとレジナルド・ベルジョンソン(巡査部長のパウエルさんよ)みたいな感じを狙ってるのね。外と中が逆ですけども。
初回の本日は、ま、事件の発端ってトコでしょうかね。
『ケイゾク』ほどには軽味がないので、好き嫌いはあれ以上にわかれるところでしょうが。典型的左脳ドラマとしては、まぁそこそこ面白いんじゃないでしょうか。ここから、綿密に犯人像とゲームとを組み立てて行くのか、それとも『ケイゾク』に倣って思いきり破綻していくのか、ちょっと興味深いところではあります。
それにしても!ぐははははは!キ○○イという言ってはならないコトバを、思いっきりベタベタに処理しましたな。生放送じゃないんだから、台詞に効果音重ねてどうすんですか(笑)。あっきらかに確信犯ですな。っつか、あれははっきり言ってるのと同じなんじゃないですかね。大丈夫なのか?
それと、最後に出されたQUIZ。
ネタバレですし、ご覧になった方はもうお判りかとは思いますが、一応書いておきましょうね。
「からだのうえにあって うえでないもの なーんだ」
うえでないんだから、した。舌ですね。はい。
伝説の教師
日曜日、『ガキの使いやあらへんで』でさんざん松っちゃんがボヤいてたのを先に見ちゃったせいか、ついついそういう色眼鏡で見てしまうドラマ。ただでさえ、中居ちゃんが出てるってだけで色眼鏡パリパリなのに。しくしく。
という訳で、個人的には今期一番アイタタタなドラマ。見るの恐い・・・ってんで、ビデオに入れてちょっと寝かしておいたんですが。あぁ、もしかして熟成しちゃった?なんだか酢ゆい匂いが漂ってるんですけど、画面から。痛。全面嘆き節に終始してしまうことをあらかじめお詫び申し上げます。
竹中直人ってのは、こうやって見るとやっぱり凄いのねぇ。松ちゃんとのツーショットでは、格の差を見せつける怪演ぶり。お芝居って、どこか素の勝負の部分もあるけど、やっぱり素だけじゃどうしても超えられない壁ってあるんだよなぁ・・・ということを実感させてくれます。
ピンで見てるとそれなりに頑張っている(さらにイタい事を言うと、中居と一緒に居てもやっぱりそれなりに見える)松本サンですが、やっぱり竹中直人のいわゆる“演技”には敵いません。
借金取りという役どころもあって、やたらと暗がりにばっかりおいでの竹中さん。佇まいだけで充分恐いんですが。ただ、立ち去り際に思いっきり強面でスゴませるのは、脚本的・演出的に失敗ですわ。むしろ竹中サンは、慇懃無礼な状態でニコニコとおっかない方が、内在する狂気が顕現して余計に恐怖感強いのになぁ。
っていうか、化け物ばっかだわこのドラマ。
筆頭として、学校理事長役の夏木マリさん。でも、一時期ほど眉毛つるつるじゃないから、まだ一応人間サマには見えますが。だってこのヒト昔、眉が全然無くて、まるっきり平安時代の物の怪だったじゃないですか。うはは。多少ホモ・サピエンスっぽくなっておられて、ちょっとだけ安心いたしましたわ。
他にも化け物系満載のこのドラマ。石井苗子だの益岡徹サンだのチャンバラトリオの南方英二だの梶原善だのって・・・何だか、アヤし気な博覧会を思わせる面々ですわね。田舎の夏祭りで夜店に出てきそうな。何があっても通いたくない高校って感じがひしひしといたします。そら、登校拒否にもなるっちゅーん。
ちなみに、ただでさえ濃いのに、誰に入れ知恵されたかちょび髭なんて付けちゃって、更にバケモノ度倍増の南方さんですが。本名が楠本喜八郎って・・・うーん、芸名の方が地味ってのはどういう謂れだか。
あらー!梶原さん暮らしが良くなったのねー!ねー!弁当屋『梶善』の時にはまだ貧相系だったのに!すっかりお太りになられて!モー娘。なっちとどっちが増加率高いかしら!
フェイレイ、恥も外聞も無く松っちゃんとの抱き合わせ販売を押し通しておりますなぁ(吉本興業所属。よって『HEY×3』のスペシャルにも皆勤賞)。
『二千年の恋』で、語学堪能な歌える美人女優としてブレイクの予定だったのに、思いっきりドラマそのものがコケたお陰で目論見と人生設計大外れの彼女。っていうか、小雪たらいうモデル上がりが女優に色目使い出した時点で、フェイレイの人生設計ほとんど修正不可能って感じもしますわ。だって、ルックス的に目一杯被ってるじゃないですか、フェイレイと小雪って。こうなると所属事務所の差ですわね。お笑いはともかく、こと綺麗系となると思いっきり足を引っ張るブランド名“YOSHIMOTO”。これからもコバンザメ人生なんでしょうか、フェイレイ。頑張れフェイレイ。ヤケに気になるフェイレイ。
でも、小雪は今後『池袋ウエストゲートパーク』でマドンナ役確定。ドラマ自体の格やレベルはどっちもどっちですが、内部におけるランクにかなりの開きがある模様でして(フェイレイは今回、中居ちゃんの単なる遊び相手役)。切ないのう。
カウンセラー役の永作ちゃんは、これでいきなりダウンタウン両制覇ですなぁ。しかし、なんか目見開き過ぎなんじゃありません?割とシンプルな顔立ちがキュートさを演出する類のキャラなのに、やたらとぎょろんぎょろん目を開いて“眼差しで語ろう”としている感じが、なんだか不審。どうしたんだろう、当代一の演技派だと思ってたのに永作ちゃん。松っちゃんのでかい目ん玉に幻惑されちゃったのかしら・・・あまりにもパチパチし過ぎててかなり妙っすわ。珍しく、「自分のペースでのお芝居」をしていない感じ。どうした、メインでは君の芝居しか頼りようのないキャスティングなんだから(あいたたた)頼むよ永作・・・。
まぁしかし、永作博美が神宮寺絹香などというドハデな名前でマドンナポジションを張る、って事自体、間違っているような気もしないじゃありませんけど。筋としては、水野“ムダなマドンナ役はおまかせ”真紀あたりが良かったんじゃないかいな。ピンで主演はかなりキツいけど、添えモノ的なマドンナ役には(その“アタシって綺麗なおねえさん”というムダな自覚と自信も含めて)ぴったりだと思うんだけどなぁ、水野真紀。神宮寺絹香って名前もムダに似合いそうだし。
ワタクシ映画を見る習慣が無いので判らないんですが。生徒同士の裸の殴り合いって、もしかして『ファイト・クラブ』(ブラピ)のパロディですか?ヤケに中途半端なんで、パロディとして笑うべきなのか普通にしれっと見流すべきなのか、モニターの前でしばし悩んでしまいましたわ。
この辺、笑いの効果音が入らないドラマは見ているほうも読解力を要求されて難しいですなぁ。バラエティなら、ちょっと位ユルいギャグでも、
「あ、ここは笑い声が入ってるから笑うトコなのね」
と理解出来るんですけども。
フルでずーっとパロディするのか、それとも本格金八ドラマにするつもりなのか、どっちなんだおい。最後の最後になって、思いっきり感動的な音楽とともに友情の再来・・・という、“青春って素敵!”的なユルさがどうにも気になるワタシ。
どうせなら、とことんアホアホで責めといた方が良かったのにな。初回のストーリーから、いきなり締めの部分がなんかヘンに感動モノになっちゃったのはマイナス8。まぁうっかり松っちゃんが善人ぶってお説教垂れたるはしなかった、という好感度はプラス1としておきますが(この辺さすがに、同工異曲系ドラマ『ナオミ』のニの轍は踏まない様に気をつけたんでしょうか。あれは、毎回エンディングお約束・藤原紀香のお説教がとにかく萎えた・・・)。
それと、生徒役がムダに垢抜けているのもマイナスポイント。金八に比べて(別に比べる必要もないけど)生徒がいかにもタレント臭くて、却って見分けがつかないんだな、これが。
都心の高校というシチュエーションもあるんでしょうけど、もう少しキャラの立った生徒が一人二人居ても良いような気が。ま、基本的には松っちゃん持ち上げドラマなんでしょうから、あまり生徒がブレイクしたら不味いのかも知れませんけどね。
それにしても、原案松本人志って・・・原案って・・・。
こんな原案をあの松っちゃんが・・・と思ったら、どうにも萎えるワタシ。
どうせなら、とことん普段の松っちゃんと逆のキャラで勝負してみるくらいの冒険が欲しかった・・・と思うのはワタシだけでしょうか。これだけ鳴り物入りで“初ドラマ”をやってるんだから、今までの松本人志の引出しには無い・・・若しくは、メディアにはまだ公表していない姿を出してきて、視聴者を思いっきり仰天させるのも1つのテだったんじゃないかと。
何せ、生徒相手にキレてる部分なんて、『HEY×3』でTMRとか藤井隆相手に切れてるのと同じなんだもん。後ろで羽交い締めしてるのが浜田だろうが中居だろうがお構いなしなのね。勢いに乗っているお笑いさんがそのキャラでドラマに進出するならともかく、松本人志の初ドラマってのは、そう言うのとは意味合いが全く違うでしょ。というか、別格化しようと目論んでいたのは当の松っちゃん本人だろうに。
なんだかがっかり。
「ここはどう考えてもNGやろ!」
というシーンが堂々と放映されてたり、どう考えてもおかしい永作ちゃんのお目目バチバチを敢えてOKテイクに持っていったり、挙句にメチャメチャベタな劇伴(音楽)を平然と添えたりするのは・・・これはもう、演出が悪いんでしょうね。慣れていないのか、単に才が薄いのか、それともスケジュール的な問題があるのか。いずれにせよ、プロの仕事とは思い難い部分が要所要所に見受けられ、かなり安いドラマになってしまっているのは事実ですわ。もしかして、
「ま、土曜9時だから・・・」
という認識が制作側に蔓延しているんでしょうか。それで初回の視聴率が26.1%
だってんだから、やっぱり演出はじめとする制作側は猛省していただきたいモノですわ。
え?中居ちゃんに関しての言及が無い、って?
すみません、そればっかりはカンベンしてください。平に平に。だって、“慶応の英文科卒”なんですよ?英語教師っすよ?“You’re My Girl”を“よまいごー”と唄う(<う、唄う?)男が英語教師っすよ?何をか言わんや。あぁ、アイタタタ・・・。
別れる2人の事件簿
うわー!開き直ってるのは本人かもしくは事務所か。
高橋かおり、いきなり思いっきりホテルでの密会シーンで登場ですわ。うははははは・・・。
実際には白か黒か(つまり、浮気したかしていないか)判然としない部分も含めて、完全に私生活をダブらせる格好でのご出演。そりゃまぁ確かに、今更ああいうスキャンダル先行女優をまともなドラマで起用するのは勇気がいるもんなぁ。このテの安物ドラマで話題作りにするのならちょうど良いかも知れないけども・・・。
さーて、気を取りなおして並べてみましょうか。
片平なぎさ・布施博主演。この二人が関わる事件にからんでくる県警の刑事に、「きっすし〜てきっすし〜てきっすし〜てきっすし〜て」のトミーズ雅。豊原功補が検事役(おまけに片平なぎさに想いを寄せている!)で、謎の女に前述の高橋かおり。そして、初回のゲストが藤吉久美子とは・・・うわー。笑いたくても笑えない。なんか、ぬか床にキャベツ入れっぱなしにしといたのが5年くらい経って出てきちゃったみたいな臭さが。ダメだよこういうのは、ちゃんとビニール袋2重3重にして口をしっかり閉じて捨てなくちゃ。そのまんま残しといちゃダメだってば。
誰だよエサやって飼っておいたのは(<主に火曜サスペンス劇場です)。
・・・安いとは言え、“これから”な感じの若手俳優を中心に起用し、それなりに妙ちきりんなブランドを形成していたゲッパチが前期を持って終了いたしまして。その分、安目安目で賄ってきたこの木8“京都観光協会癒着”枠にも多少のテコ入れがあるかと思ったんですが。どっこい、新枠の夜ドラマと木9枠に予算を吸い取られてしまったらしく、前期よりもさらに規模縮小されたムードが漂っております。いやぁ、安い安い。100円ショップで売られている、怪しげなテフロン加工のフライパン程にも安い(<何故か台所関係の比喩が多発しておりますが、つまりそれだけ“台所臭”漂うドラマなんですわ)。
それにしても布施博だよなぁ。
かつてはフジのトレンディドラマに無くてはならない“いいひと”役者だったはずなのに、結婚したのがミソのつき始め。浮気だ暴力沙汰だとスキャンダル続出の挙句に流れ流れて都落ち、落ちた先がテレ朝木曜8時・片平なぎさの相手役。枠が京都枠だけに、祇園精舎の鐘の音諸行無常の響きあり、ごーん・・・って感じがひしひしと。あぁ、麗しの古都。
このドラマの中でも、奥さんに浮気(?)の現場を見つけられてしまうアホ亭主の哀愁を、演技抜きで十全に見せ付けてくれております。何せ、家庭にも居場所は無く愛車はスクーター。ただ見せつけられてるだけでも、そのたたずまいそのものが充分に辛いのに、似合わない(というか、サイズ合ってない)ヘルメット被ってのスクーターだもんなぁ。ホント、芸能人ってこうなるとツライわね。
えーと、ストーリー・・・土曜ワイド劇場より更に安いトリック。一昔前なら、
「そんなん検挙率世界一の優秀な日本警察がとっくの昔に気付いてるわ!」
とツッこむべきところなんでしょうけども。最近の不祥事の多発でこの突っ込みが使えなくなったのは、ある意味ドラマ制作関係者にとっては僥倖・・・なのか?
1時間で、事件起こして人物の背後関係説明して捜査して事件解決して。おまけに、一応連続ドラマですんで、3ヶ月の縦のラインにも伏線を張っておかなければいけない訳で。そらもう、バタバタと急ぎ足というか、落ち着きの無い(したがってキレもオチも無い)ドラマになるのは目に見えている訳ですなぁ。
このテのドラマになると、妙にイキイキと水を得た魚の様に好演するなぎさ“ひ〜ろ〜し〜”(<いつの時代の話だ)おねーさまのお姿が、何だか切なくいとけなくて涙を誘いますわ。前述布施博同様、何だか、「見てはいけない」「正視できない」雰囲気が。えぇ、かつて学級委員してた同級生が、ふと入って見たデパートの物産展で揃いの法被来ていかめしの売り子サンやってた・・・というような気まずさがございます。うーん、何と言うか微妙な喩えなんですが。
その気になれば、“木8名物CM入り/明け前テロップ”とか、“無駄な貫禄神山繁”とか、突っ込みどころはいろいろあるんですが。なんだか脱力してしまって、いちいちあげつらう気にもなれません。ま、片平なぎさがお好きな方はぜひどうぞ、って感じでしょうかね。他には、(ご当地物なだけに)京都を離れてお過ごしの府民の皆様とか。
密かに、人数合わせだか何だかで仁藤優子が出演してるってのが、個人的なツボ。あぁ仁藤優子。今やどれだけのヒトが覚えているのやら。
それと、こんなところでッ!こんなところで八嶋智人!誰かきっちりマネジメントしてやれぇ!ここはおしまい間際の吹き溜まりやぞ!テレビ人生これからの君が出るドラマとちゃうわ!
アナザヘヴン 〜eclipse
テレ朝渾身のメディアミックス。これと『YASHA』に全てを賭けてます(逆にいえば、ほかはぜーんぶ捨ててます)というとても判りやすいドラマ。
系列的にはいわゆるモダンホラーで、仕掛け人が飯田譲治ということも含めてかなり前衛的な雰囲気になることを期待されるシロモノなんですが。
それにしても薄っぺらい画面だなぁ。安物のカメラ使ってるのか?平べったい上に軽い感じ。“社運を賭けて”という気合が先行して世間に浸透していただけに、期待感もかなり高まっていた様子なんですが。蓋空けてみたらコレかい。
画面の色目や遠近感が、いわゆる“ゲッパチ”とほとんど一緒。んんん・・・こんな筈じゃなかったのに、という全国民の嘆息が聞こえてくるようですわ。
ちなみに、“eclipse”とは、隠す・隠蔽する・覆い隠す・凌駕する、などの意味だそうで。例えば、“a lunar eclipse”といったら月食のことだそうです。
映画を凌駕しましょう、という意味合いなのかな?
事前に視聴者の期待が集まったひとつの要因として、テレ朝にしては結構気合を入れて揃えてきた感のあるキャスティングが数えられると思うんですが。
まず、主演。
『美しい人』で、それまでの殻をぶち破るかの如くにキレた役柄を好演した大沢たかお(どうでもいいけど、渡部篤郎といいこのヒトといい、「・・・?」という女性と結婚した方が俳優は伸びるんだろうか。キョンキョンの夫・永瀬正敏や、CHARAの夫・浅野忠信の停滞ぶりを見るにつけ、能妻必ずしも賢夫を生ぜず・・・と思うワタシである)。
相変わらずのキタナらしい不精髭で、不祥事につき停職中の刑事を力演しております。ちょっとヌケた愛嬌のある部分も持ち合わせているオトコ、ということで、前回のストーカー刑事“次郎ちゃん”よりは多少肩の力が抜けている様子。ま、期待を大きく外す事は(良しにつけ悪しきにつけ)無く、予想通りの範疇で主人公役を造形しておられます。
大沢たかおのトラウマ持ちの恋人に、本上まなみ。
だからなぁ。本上まなみってのは、この辺のポジションが一番合うんだわ。まだまだ“ヒロイン”を全部背負うのは役不足。脇でストーリーをこちゃこちゃ引っ掻き回す一番手くらいがちょうどぴったりですわ。充分に綺麗でイヤミ無く、台詞もまぁ聞きづらいほどでは無く・・・といったところで、無難な滑りだしと言えましょう。
大沢たかおに事件の端緒を持ちこむ女探偵、室井滋。
同じ飯田譲治の『ギフト』でも似たような胡散臭い女を演じてましたが。適度に渇いたちょっとイヤな女を軽く軽ーく演じさせたら、当代では桃井かおりか室井滋かってなモンでしょうな。これも、予想通りのハマり具合。逆に、室井サン辺りがガガっと奇妙な造形をしてくると、画面の安っぽさはどうあれ全体的にいびつなムードが出てくるんでしょうが・・・。
事件に関わる女子大生役の新山千春、イケイケ学生が実に板についております。なかなか巧いんで、ちょっとびっくりですわ。セブンイレブンの棒読みコマーシャルを見慣れているせいで、実力以上に巧く見えてしまうのか?とも思ったんですが。いえいえ、意外なまでにこなれた、とても上手なお芝居ぶりですわ。
ちょっとカッコいいわぁ、と思った大沢たかおを呼び出したのに、なぜか女(本上まなみね)が着いてきた・・・というシーンで、一瞬チロリと本上まなみを舐めるその目付きが、演技力の伸長を如実に示しておりまして。うーん、このままこっちの路線に行ったら、ゲッパチ枠復活の折には日の目を見ることもあるかも。
紫咲コウ。「ファンデーションは使ってませんッ」ポンズダブルホワイトのお嬢サンですな。声と顔とが全く一致しないヒト。安達祐実と同じ年だということで世間を騒然とさせたのは記憶に新しいところですが。今回は、出てくるなりいきなり倒れて点滴受ける役。んで、意識を取り戻したと思ったら、いきなり悪辣なる預言を口からほとばしらせる・・・というエキセントリックな役を、ルックスどおりのエキセントリックさで演じておられます。たれた髪の間からのぞく視線の恐いこと恐いこと、まるで映画の貞子そのものでしたわ。
篠井英介サマ、テレビでそのお姿をお見せになるのは初めてでらっさる?どうかすると“美輪明宏二世”って感じですけども。で、そのお衣装自前?
松重さんデカイなぁ(笑)。佐伯日菜子と抱き合ってるシーンなんて、おとうさんと小学生みたいだったわな。『アフリカの夜』の時には、あまりのやつれぶりが気になったんですが。だいぶ持ちなおしたかな?やっぱり舞台で栄養摂取しないと枯れちゃうタイプ?
それにしても、舞台で見るとあんなに格好良いのに、どうしてレンズとかブラウン管とかそういうモノを通すと爬虫類的になっちゃうんだろうなぁ松重豊。
しかし、松重さんや篠井サマ・佐伯日菜子に柴咲コウが、せっかくあれだけ電波な感じを出してるのになぁ・・・いかんせん画面が甘いんだな。不気味さ・コワさが半減。っていうか、明るいところから覗き見るお化け屋敷同様、演者が熱演すればするほど、画面というフィルターのせいで何だか気恥ずかしくなってくるという・・・。
わざわざ映画と同時進行でやってるのに、これだけ薄っぺたく安っぽい絵にしちゃうってのが、テレ朝の限界ってヤツですかねぇ。やっぱりカメラが安いのか・・・?
ストーリーから行けば、見ている方がドキドキと不安になるような、それでいてついついその先を見なくてはいけないような気分になる、そういう映像が望ましいと思うんですわ。
「この話にオチがつかないと、なんだか不安で眠れない」
という感じ。そう、懐かしの『ツイン・ピークス』の世界。
本来こういうちょっと“ヤバ”い感じのSFのモダンホラーは、それこそ堤幸彦が演出すべき題材なんでしょうけどね。堤幸彦なら、多少安目のデバイスだろうが何だろうが、妙なテクニックさんざん弄してそれっぽい雰囲気に持っていく才は豊富に持ち合わせてるんだけどなぁ。遺憾ながら、このドラマのスタッフにはその才は乏しいみたいですわね。
不安感を煽る脚本に、何故か安定度抜群の映像が添えられてしまっている感じがしますわ。そう、長い長い漢詩を、ベタベタのポスターカラーでゴチック体を使って丁寧に書き記したような白々しさと安っぽさが芬芬と漂ってきてしまうんですね。
どうせ映画とのメディアミックスをするのであれば、いっそフィルム使っちゃうのも1つの方策だったのに・・・。
原作を読んでいるワタシとしては、ストーリーそのものは気になるんですが。腰据えて観ると演出(撮影)の下手さに苛々しそうだから、『どっちの料理ショー』のCMの最中にザッピングで観る形になるかもね。
それにしても・・・あっちは で、こっちは かぁ・・・なるほど。ふむふむ。
そうそう、それと、このクールモノローグ系多過ぎ!更に敢えていうならば、へたくそなモノローグ多過ぎ!
『太陽は沈まない』『伝説の教師』そしてこの『アナザヘブン』。
や、大沢たかおの芝居が下手くそだと言いたい訳では無いんですが。芝居の巧い下手とモノローグのつながりとはまた話が違うんだよなぁ。なんだか、独白が入ることによって、却ってドラマの流れが阻害されているような感がありますわ。台詞で説明出来ないことを映像で説明し、それでも説明出来ないことをナレーションで説明し・・・というのは、確かにある種効果的かも知れませんが。多用するのは、単なる手抜き。“テレビドラマというメディアで何かを伝えよう”とする努力の放棄と同義ですわ。ぷんすか。